OEM(受託製造)コラム
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注目市場に挑戦!デリケートゾーンケア製品のOEM開発と成功のヒント

「ただ売れる商品ではなく、女性の毎日に寄り添う価値を届けたい」「誰かの悩みに、そっと寄り添えるような製品をつくりたい」
そんな想いにぴったりなのが、デリケートゾーンケアという商品です。
機能性だけでなく、共感性や独自の世界観を活かした商品づくりができるこの分野は、新しい収益の可能性を広げてくれます。
この記事は、
- 自社ブランドでフェムケア商品を開発したい方
- 既存のスキンケアブランドで新たなカテゴリーを拡充したい方
- 小ロットから製造可能なOEMメーカーを探している方
- デリケートゾーンケア商品の企画で「機能性×共感性」を両立したい方
に向けて、デリケートゾーンケア製品の開発に役立つ最新動向や開発のポイント、おすすめの配合成分などをわかりやすく解説しています。
製造の実務面だけでなく、トレンドや市場ニーズに対応した商品設計のヒントとしてご活用ください。
SUNAO製薬では、デリケートゾーンケア商品など化粧品のOEM製造を承っています。
デリケートゾーンケア商品の製造をお考えの方は、公式LINEかお問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。
目次
成長中のフェムケア市場とデリケートゾーンケアの将来性
矢野経済研究所の調査によると、日本のフェムケア&フェムテック市場は、前年比108.0%の750億5,400万円(2023年)と推計されています。
Fortune Business Insightsによると、世界のフェムテック市場は2024年に781億米ドルと評価され、2032年までに2889億米ドルに達すると予想されています。
フェムケア市場は年々成長を続けており、近年の女性の健康意識の高まりやメディア露出の増加も追い風となっています。
今後も更年期ケアやセクシャルウェルネス分野を中心に、市場規模拡大が期待される成長分野です。
近年「フェムケア」という言葉が注目を浴びてきており、女性の健康に関する製品やサービスが発展してきました。 これからフェムケア商品を製造・販売する場合には以下の内容を検討する必要があります。 フェムケア製品の選定 フェムケア商品[…]
デリケートゾーンケアが「攻めどころ」な理由
このようなフェムケア市場全体の成長を背景に、デリケートゾーンケア分野は特に注目すべき「攻めどころ」と言えます。
デリケートゾーンケアの可能性と参入価値について、株式会社アドバンスト・メディカル・ケアの調査(2024年)によるデータをもとに、3つの理由を解説します。
1. 関心が高まり、悩みを抱える層が多く存在している
- 女性の46%がデリケートゾーンに関する悩みを抱えており、20〜40代では55%、60代でも30%の人が悩みを抱えている
- 「関心がある」女性も全体の46%、VIO脱毛経験者では63.7%が興味あり
このことから、ニーズが潜在化しているだけでなく、具体的な悩みを持つ層が確実に存在しており、適切なアプローチで共感を得られる可能性が高い分野だといえます。
2. 実際にケアする人が増えている
- デリケートゾーンケア実践者は全体の15%、20代21%、30代25%
- ケアを始めた理由は、「ニオイが気になった」「ムレが気になった」「かゆみがあった」など、不快感を解消したいという実用的な動機が多い
- 週7回使用する人が3割超、平均使用頻度は週3.9回
- デリケートゾーンケア未実践者の45%が「今後始めたい」と回答(10代・20代では54%)
始めたい理由としては、「ニオイ対策・予防のため」や「衛生的に保ちたいから」が挙げられる
関心から行動への移行が進んでいる今、適切な商品を提供できれば、日常習慣として定着しやすく、リピートやファンの獲得につながることが期待されます。
3. 費用をかけたいという意欲が高まっている
- デリケートゾーンケアにかける、現在の平均支出:1,315円/月
- 今後かけたいと考えている金額:2,395円/月(約1,080円の増額意向)
- 前年比258円の増加で、年々支出意欲が高まっている
- フェムケアが生活習慣の一部として定着しつつあることを示している
金額面での意識変化は、すでに購入している人はもちろん、「これから使ってみたい」と考える潜在層にも広がっており、価値を感じられる商品に対して前向きに投資したいという意志が表れています。
単価アップや高付加価値戦略にもつながる重要な兆しといえます。
消費者がデリケートゾーンケアに求めるもの
消費者にとって「こんな商品ほしかった」と思ってもらえる商品作りをするためには、まず消費者のニーズを知っておく必要があります。
よくあるデリケートゾーンの悩みと、商品企画のヒントを解説します。
デリケートゾーンのよくある肌悩みの解決
デリケートゾーンケアに何かしらの悩みを持っている方は、実は多いです。
悩みの種類 | 主な原因・特徴 |
---|---|
ムレ・臭い・かゆみ | 下着・生理用品・汗・尿・経血・おりものの付着 |
肌荒れ・炎症・黒ずみ・くすみ | 皮膚が薄く摩擦で傷つきやすい |
乾燥 | 更年期世代を中心に加齢による悩み |
悩みはそれぞれ異なるため、ターゲットの悩みや目的に合わせた処方にすることが、ヒット商品にするためのカギになります。
1つの悩みに特化した処方にするのか、多機能なアイテムにするのか、アプローチはさまざまですが、大切なのは手に取った人が「これが欲しかった」と感じられることです。
顧客ニーズの核心「香り」「清潔感」の両立
株式会社アドバンスト・メディカル・ケアの調査によると、デリケートゾーンケアを始めたきっかけで一番多いのは「デリケートゾーンのニオイが気になった」という理由です。
おりもの臭の原因成分(アセトイン)を抑える処方設計や、精油やローズ水の華やかな香り成分の配合によって、心地よいケアタイムを演出できます。
消臭と心地よい香りの両立が、現代女性の新しいニーズとなっています。
主流は「変えるケア」ではなく「整えるケア」
膣内環境は、膣内の常在菌である乳酸菌(デーデルライン桿菌)によって守られています。
デリケートゾーンのトラブルは、常在菌バランスの乱れによるものが多いです。
そのため、膣内のデーデルライン桿菌をサポートし、弱酸性環境を保つことが、健やかなデリケートゾーンの鍵です。
外せないのは、肌への優しさと高い保湿力
敏感な部分のケアのため、消費者は肌へのやさしさ・安全性を重視します。
そのため、天然由来成分100%、ヴィーガン認証取得、12のフリー(石油系界面活性剤、防腐剤、着色料、シリコン等)など、肌へのやさしさを追求した処方が主流です。
安全性を気にする消費者を考えて、粘膜刺激性テストを実施している製品もあります。
消費者にとって安心できる成分(保湿・鎮静成分や常在菌バランスを整えるような成分)や臨床試験データを取り入れることが、消費者の安心感につながります。
消費者レビューから学ぶ、化粧品開発のヒント6選
消費者レビューには、リアルな声が詰まっています。
そこから見えてくるのは、単なる好みではなく、「選ばれる化粧品」に共通するポイントです。
独自のレビュー分析から見えてきた傾向をもとに、化粧品OEM企画に活かせるヒントを6つご紹介します。
1.使用感は「続けやすさ」の鍵
保湿系なら「べたつかず、すっと馴染む」、洗浄系なら「もっちり泡でやさしく洗える」など、使用感の良さはレビューでも高評価でした。
ターゲットの生活シーンに合わせた使用感の設計がポイントです。
日中に使うなら手軽さを重視、夜のケアならしっとり感や包まれるような質感を意識すると良いでしょう。
2.香りは“使い続けたくなる”理由になる
人工的すぎない、天然精油を使用した自然な香りが好まれます。
特に「ラベンダー」「柑橘」「森林系」などのリラックス系は人気です。
香りを毎日使いたくなる理由に変えることで、“習慣化される化粧品”に仕上げられます。
3.信頼感につながる“背景ストーリー”
「SNSで話題」「このブランドなら安心」という声や、「成分へのこだわりに共感した」というコメントも多く見られます。
なので、ブランドの背景や原料のストーリーを丁寧に伝えましょう。
“誰のために作ったのか”や“なぜこの成分を選んだのか”といった背景が共感を生みます。
4.デザインも「選ばれる理由」になる
スタイリッシュで生活空間に溶け込むデザインは好印象を与えます。
特にデリケートゾーンケアなどは“目立たない設計”が支持されやすいです。
浴室や化粧台に置いても、一見デリケートゾーンケア製品と分かりにくいパッケージがおすすめです。
5.「体感できる効果」がリピートの原動力
「臭いが気にならなくなった」「黒ずみが改善した」など、体感できた変化があると高評価につながっていました。
一方、目的に応じた効果があまり感じられなかった場合は、再購入に至っていない傾向があります。
訴求する効果と処方設計がズレないように、目的ありきの構成を意識しましょう。
6.コスパは“価格に見合うかどうか”
「毎日使うからこそ価格も気になる」一方で、「高くても効果があればOK」という声も多数ありました。
安価を目指すより、“この成分ならこの価格でも納得”というバランス設計がカギです。
デリケートゾーンケアアイテムの種類と商品例
フェムケアアイテムは、洗浄目的のものもあれば、スキンケア目的のものもあります。
アイテムの種類と商品例や、パッケージのトレンドをご紹介します。
洗浄系アイテム
商品例 | 特徴・用途 |
---|---|
セラムウォッシュ | 泡立たないミルクタイプ、拭き取り・洗い流し用 |
泡ウォッシュ | アミノ酸系洗浄成分、泡でやさしく洗浄 |
ジェルウォッシュ | 低刺激処方、敏感肌向け |
スキンケア系アイテム
商品例 | 特徴・用途 |
---|---|
インバストリートメントジェル | 温感・パックタイプ、血行促進・保湿 |
ミスト・シートパック | 乳酸菌増殖効果 |
オイル・クリーム | 保湿・美白効果 |
セラム | 保湿・常在菌バランスの調整 |
デオドラント系アイテム
商品例 | 特徴・用途 |
---|---|
デオドラントミスト・拭き取りシート | 消臭・リフレッシュ効果 |
パフューム | 香りによるエチケットケア |
容器・パッケージのトレンド
使いやすさ・衛生面を考慮し、エアレスポンプやワンタッチキャップなどの容器もおすすめです。
また、コスメのようなスタイリッシュなデザインが人気で、手に取りやすいパッケージデザインが重視されています。
デリケートゾーンケアの売れ筋アイテム
デリケートゾーンケア製品は、フェムケア市場の中でも特に注目度が高いカテゴリーです。
アイテム種別 | 主な特徴・用途 |
---|---|
洗浄剤 | ムレ・臭い・かゆみの原因となる汚れをやさしく洗浄。全世代で需要が高い基本アイテム。泡で出るポンプタイプが人気。 |
保湿アイテム | クリームやオイルなど。脱毛や加齢による乾燥対策に人気。 |
リフレッシュアイテム | ミストタイプなど。ふき取りやスプレーで手軽にリフレッシュできる。 |
このように、悩みや目的に合わせて多様なアイテムが展開されています。
おすすめの化粧品配合成分
OEMで開発する場合、処方自由度が商品の価値を左右します。
以下のような成分がフェムケア領域でも注目されています。
機能性成分
成分例 | 特徴・用途 |
---|---|
乳酸桿菌 | 臭いの原因菌(大腸菌など)を抑制し、膣内環境を整える。 |
植物由来オイル(オリーブ果実油、ホホバ種子油、スクワランなど) | 皮膚のバリア機能を高め、乾燥や摩擦から守る |
和漢植物エキス(ツボクサエキス、ハトムギ種子エキス、アシタバ葉/茎エキスなど) | 肌荒れ防止や抗炎症、保湿、キメを整える効果 |
保湿・美白成分
成分例 | 特徴・用途 |
---|---|
ヒアルロン酸・セラミド | 高い保湿力で、敏感な部位のうるおいを長時間キープ |
ビタミンC誘導体・ナイアシンアミド | 黒ずみや色素沈着が気になる方におすすめの美白サポート成分 |
洗浄成分
成分例 | 特徴・用途 |
---|---|
アミノ酸系洗浄成分 | 肌にやさしく、必要なうるおいを残しながら汚れを落とす |
ベタイン系洗浄成分 | 低刺激で保湿力も高いのが特徴 |
消臭成分
成分例 | 特徴・用途 |
---|---|
カキタンニン、茶葉エキス、銀イオン | おりものや生理中の気になるにおいをケア |
ミョウバン | 汗やにおいの発生を抑える働き |
こうした成分設計は、ブランドの世界観やターゲットユーザーに合わせて柔軟に調整可能です。
具体的な製造費用や最小ロット数に関しては、SUNAO製薬で製造できる化粧品アイテムのページをご確認ください。
唯一の価値を提供するために必要なこと
デリケートゾーンケア製品は、まだ市場に少ないとはいえ、狙い目の市場のため今後は競争も激化していくことが考えられます。
他の商品にはない、唯一の価値を提供していくことが、デリケートゾーンケア市場で成功を収めるカギになります。
そのために、どういったことが必要か解説します。
ブランド独自の世界観構築
フェムケア市場が成熟する中で、単なる機能性だけでなく、ブランド独自の価値観や世界観を表現することが重要です。
「こういう製品、自分が欲しかった」「自分ごととして共感される商品を作りたい」という想いを形にするためには、次のような要素が求められます。
1. 共感性のあるブランドメッセージ
- 女性の悩みに寄り添う姿勢
- オープンで健康的な性の捉え方
- ジェンダーレスなデザイン
2. 教育・啓蒙活動
- デリケートゾーンケアに関する基礎知識の提供
- 正しい情報発信による信頼性の構築
- 特設サイトなどでの継続的な情報発信
3. 安全性・品質へのこだわり
- 第三者機関での安全性試験の実施
- パッチテスト・粘膜刺激性テストの実施
- GMP準拠製造環境での品質管理
差別化ポイントの明確化
市場が成熟する中で、以下のような差別化が重要です。
- 成分の独自性:オリジナル成分や独自処方の開発
- 使用感の革新性:新感覚のテクスチャーや香り
- デザインの独創性:ブランドの世界観を表現するパッケージ
- 価格戦略:適切なコストパフォーマンスの実現
よくあるご質問(FAQ)
フェムケア製品のOEMをご検討中の企業様から特によく寄せられるご質問とその回答をまとめました。
開発の初期段階からよくある不安や疑問を解消し、よりスムーズな商品企画のヒントとしてご活用ください。
- デリケートゾーンケア製品のOEMはどのようなロット数から対応できますか?
- 小ロット(例:1,000個~)からご相談可能です。ご希望の数量やご予算に合わせて柔軟にご提案いたします。
- オリジナル成分や独自処方の相談はできますか?
- はい、可能です。乳酸菌発酵エキスや和漢植物エキスなど、ご要望に合わせた成分のご提案や、オリジナル処方の開発も承ります。
- デリケートゾーンケア製品の製造で注意すべき法規制はありますか?
- 化粧品製造販売に関する薬機法(旧薬事法)や、成分表示・広告表現などの規制に注意が必要です。成分表示については、弊社でサポートいたしますのでご安心ください。
- 安全性やアレルギーテストは対応していますか?
- 粘膜刺激性テストやアレルギーテスト、第三者機関での安全性試験など、別途費用がかかりますが、ご要望に応じて対応可能です。安心してご利用いただける製品づくりをサポートします。
- 容器やパッケージのカスタマイズはできますか?
- ジャー、チューブ、ポンプなど、さまざまな容器・パッケージのご提案が可能です。デザインや機能性もご相談ください。
新しい価値提供に挑戦しよう
フェムケア製品は、単なる流行ではなく、女性の健康や自己肯定感を支える大切なカテゴリーです。
デリケートゾーンケア商品は、女性のQOL向上や健康意識の高まりとともに、今後ますます身近な存在となっていくでしょう。
OEM製造を通じて、ブランド独自の価値観に合った安心・高品質な製品を形にしませんか。
SUNAO製薬では、初めての方でも安心してご相談いただけるよう、化粧品OEM製造を企画〜試作〜製造まで一貫してサポートいたします。
デリケートゾーンケアアイテムの製造をお考えの方は、ぜひお気軽に公式LINEかお問い合わせフォームからご相談ください。