OEM(受託製造)コラム
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カカオの費用高騰中。これから製造・作り変えをする前に注意点を振り返り。
カカオは、お菓子やドリンク商品の他に、健康食品でも使用される人気の高い原料です。
健康食品では、カカオに含まれているポリフェノールの機能性を活かした商品が多数販売されています。
幅広い商品に使用され人気の高いカカオですが、原料価格の高騰が続いている為、使用する際はコストの面で注意が必要です。
この記事では、価格が高騰しているカカオで商品作りをする場合の注意点について説明します。
これから商品作りを検討されている方はこの記事を参考にしてください。
SUNAO製薬では、サプリメントのOEM(委託製造)をお受けしております。製造をご計画中の方はお問い合わせください。
目次
カカオの原料が高騰している理由
カカオの原料が高騰している主な3つの理由について解説します。
人件費や物流コストの高騰
大量のカカオを栽培する為には、沢山の人手が必要です。
現在世界的に人件費や物流コストが上昇しており、全体的に製造コストが上昇しています。
また、近年カカオ農家に支払われる賃金が低い事が問題視され、適正価格で農家と取引している企業も増えてきました。
他にも、ほぼ100%輸入に頼っているカカオは円安による影響も大きく受け、価格が高騰しています。
森林破壊
カカオの栽培は、これまで森林を伐採して土地を確保し、その場所を全てカカオに植え替える単一栽培を行っていました。
カカオが育つ土地は、熱帯雨林が育つ土地でもあります。
熱帯雨林は森林の中でも最も多くの生物が生息し複雑な生態系を持っています。
カカオを栽培する為には、この熱帯雨林を伐採し様々な生物の生息地を奪う事となり、ガーナでは森林面積の65~90%が消失したと言われています。
これまで野放しとなっていたカカオ栽培ですが、森林保護の動きが強まりカカオの栽培方法や栽培量を管理し、調整するようになった事が価格高騰に影響を与えています。
異常気象
世界のカカオの大半を供給している西アフリカでは、過去3年で熱波や豪雨といった異常気象や気候の変化がカカオの収穫に打撃を与えています。
また、気候による影響だけでなく、ウイルスによるカカオの木の疾患によっても収穫量に損失をもたらしています。
カカオの人気が上がるのに対して異常気象やウイルスの影響で思うように収穫量を確保できていない点も、価格高騰に大きな影響を与えています。
カカオ高騰による影響
もし、現在販売している商品にカカオを使用している場合、再製造する際にカカオの原料費が高騰し製造費用が上がる可能性があります。
商品の販売価格を変更しないままだと利益が下がってしまう為、原価が上がってしまった場合は販売価格を見直さなければいけません。
ただ販売価格を上げるだけでは、販売力が低下し、売上が低迷してしまう可能性があります。
その場合は、商品全体をリニューアルする等、カカオの高騰による販売価格の見直しがマイナスなイメージにならないように対策をとる事をおすすめします。
カカオの替わりに使われる原料
カカオの替わりに使用できる原料について紹介します。
カカオと併用するか、若しくは完全に切り替えをすれば原価を抑える事ができる為、代替原料を上手く使いながら商品作りをしましょう。
キャロブ
キャロブとは、地中海地方で古くから栽培されているマメ科の植物で、イナゴ豆とも呼ばれています。
鞘の中に入っている豆を取り除き、鞘の部分のみを焙煎して粉末状にした物が「キャロブパウダー」として使用されています。
キャロブパウダーは風味がカカオに似ている為、カカオの代用品として使用する事ができます。
キャロブには自然の甘味がついている為、甘味を付ける際は砂糖や甘味料の量を減らす事も可能です。
カルシウムや鉄分、食物繊維などの栄養価にも優れている為、健康食品としても使われています。
香料
カカオやチョコレートの香料を使用すれば、カカオの原料を減らしても風味の強さを弱める事なく商品を作る事ができます。
香料は少量の添加で風味付けができる為、その分カカオを減らせば原価を抑える事が可能です。
代替原料を利用する際の注意点
代替原料を使用して作り変えた場合、商品の中身だけでなくパッケージや広告などの資材も変更する必要があります。
ここでは代替原料を使用する際の注意点を紹介します。しっかりと把握して対応しましょう。
風味や色味が変わってしまう
代替原料を使用する事で近い風味を再現する事はできますが、全く同じ風味にする事は難しいです。
その場合は、リニューアルなどの前向きイメージで変更される事をおすすめします。
また、カカオの配合量が変わると見た目の色味が変わる事も考えられます。その場合は着色量を使用して調整すると良いでしょう。
カカオの配合%を謳っている場合は内容が変わる
カカオの配合率や高配合である事を謳っている場合は、内容に変更が入る為注意が必要です。
パッケージや広告、HPなど抜けのない様に全て変更しましょう。
もし、カカオを使用せず香料だけで風味をつける場合は、「チョコレート味」ではなく「チョコレート風味」と表記を変更したほうが良いでしょう。
パッケージの原材料表示の内容が変わる
使用する原材料が変わる為、パッケージの原材料表示も変更が入ります。
パッケージの製造は時間がかかる為、在庫状況を見ながらスケジュールを立てて在庫切れを起こさないように注意しましょう。
パッケージの在庫が沢山ある場合は、在庫が減った段階で切り替え、若しくは新しい表示内容のラベルを貼り付ける等の対策を取っても良いでしょう。
栄養成分表示の数値が変わる
使用する原材料が変わると、栄養成分表示の数値も変わります。
栄養成分分析は結果が出るまでに2週間程かかる為、パッケージの製造スケジュールに間に合う様に分析を進めましょう。
まとめ
今後も、カカオの価格は高騰した状態を維持する事が予測されます。
カカオを使用した商品は人気がある為、他の風味に切り替えるのではなく代替え原料を上手に使いながら商品作りをしていきましょう。
SUNAO製薬では、サプリメントのOEM製造をお受けしております。
商品の製造をご検討中の方は是非SUNAO製薬にお問い合わせください。