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高齢者向けプロテインの必要性と製造のコツの解説

プロテインは筋肉を付けたい人が飲む物とイメージされる方が多いですが、それだけではありません。
タンパク質は体の材料であり筋肉の材料なので、高齢者のように筋肉量が減少していく世代ほど、摂取すべき栄養素です。
若年層だけではない新しいプロテインの利用層として高齢者向けプロテインは注目されています。
この記事では、高齢者プロテインの必要性と、製造する際のコツについて紹介します。
これから商品の製造を検討されている方はこの記事を参考にしてください。
SUNAO製薬では、サプリメントのOEMをお受けしております。製造をご計画中の方はお問い合わせください。
目次
高齢者にプロテインが必要とされる理由
加齢とともに筋肉が減少(サルコペニア)すると、日常生活の動作が困難になるだけでなく、転倒や骨折、それによる寝たきりなどのリスクが高くなります。
筋肉はタンパク質が材料となり日々作られている為、不足していると筋肉は減少してしまいます。
加齢とともに食事の量は減り、肉や魚よりあっさりした食事を好む傾向にある為、タンパク質は不足しやすくなります。
このことからプロテインのような手軽にタンパク質が補給できるアイテムは、高齢者の筋肉減少の防止に役立つアイテムです。
タンパク質不足が引き起こす健康問題
タンパク質は筋肉だけでなく体全ての材料となる栄養素です。
その為、不足していると骨粗鬆症や免疫力の低下、回復力の低下など様々な健康問題が起こりやすくなります。
食事だけでは補いきれないのがタンパク質不足の課題となっており、手軽に摂取できるアイテムは今後高齢者の健康寿命を伸ばす要因の一つになるでしょう。
高齢者向けプロテインの特徴と選び方
高齢者向けプロテインの特徴と選び方について紹介します。
機能が低下している高齢者にとって、どのような商品が負担なく使えるかを踏まえて商品を作りましょう。
吸収性の高いタンパク源を選ぶ
加齢と共に消化器官の機能も衰えていく為、吸収性の高いタンパク源を選ぶと内臓への負担が少ない商品を作る事ができます。
特にタンパク質は消化に時間がかかる為、場合によっては胃腸に負担をかける可能性があります。
酵素分解したペプチドやアミノ酸まで分解されているWPHは、吸収性が高く消化吸収の負担を軽減する事ができます。
ソイやピープロテインの様な植物性の原料も胃腸への負担が少なくおすすめです。
飲みやすさ・消化のしやすさの工夫
継続して摂取する為に飲みやすさは重要なポイントの一つです。
プロテインはダイレクトに味を感じる商品なので、高齢者に好まれやすい味付けにすると良いでしょう。
例えばきな粉味や抹茶味など、馴染みのある風味にできると初めての方でも抵抗なく使う事ができます。
また、プロテインの原料はやや味にクセがある為、甘味料を使って飲みやすく調整したり、消化に負担のかかるグルテンや乳成分を避けるなどの工夫も必要です。
高齢者向けは形状の工夫と味が大事
嚥下の機能が低下している高齢者もいる為、飲みやすい形状選びも続けやすさに繋がる重要な要因の一つです。
ここでは、適した形状や味付けについて紹介します。
高齢者に適したサプリメント形状
粉末タイプ
粉を水で溶かす手間は発生してしまいますが、飲料として摂取しやすい形状です。
他の形状よりも賞味期限は長く設定できるので、一度の摂取量が少なめな場合でも安心して使う事ができます。
ドリンクタイプ
水で溶かす手間を省く事ができるので、利便性の高い形状です。
ストロー付きの紙パックにすれば、上を向いて飲むのが困難な高齢者でも摂取しやすい商品にできます。
ゼリータイプ
ゼリーは最も飲み込みやすい形状です。つるっと喉を通る為、嚥下がやや困難な高齢者もストレスなく摂取する事ができます。
高齢者が飲み込みやすい粘度の調整はしっかり行いましょう。
高齢者向け健康食品の味付けのポイント
高齢者の味覚変化を理解する
加齢と共に変化する味覚を理解して味付けをする必要があります。
加齢と共に、塩味や甘味の感知は鈍くなりますが、一方で苦味や酸味には敏感になる傾向があります。
タンパク質の原料自体のクセのマスキングや、甘味の強さなど、高齢者に合わせて調整しましょう。
レモン風味などの酸味や刺激のある風味は避けた方が良いでしょう。
親しみのある味
高齢者が好んで食べている食品に合わせて風味作りをすると、初めてプロテインを飲む方でも抵抗なく使う事ができます。
例えば、和風テイスト(抹茶、きなこ、黒糖など)や果実系(リンゴ、ゆず、桃)などの穏やかな風味がおすすめです。
甘さは控えめで自然な味わいの風味が好まれる傾向にあります。
温かみを感じる香り・風味
安心して使用してもらう為に、バニラやミルク風味などの安心感のある優しい風味もおすすめです。
また、シナモンや生姜など、体を温める素材も活用して美味しく風味付けをするのも体が冷えやすい高齢者に喜ばれるかもしれません。
継続しやすい味付けの工夫
プロテインは継続して摂取してほしい商品な為、続けやすさの追求は必須です。
例えば、フレーバーを複数用意すると、味に飽きずに続けやすい商品になります。
複数のフレーバーを作ると在庫過多になる事が心配な場合は、季節限定でスポットで作るのも良いでしょう。
定期変更のフレーバー提案など定期的に動きを出せば、リピート購入に繋げやすくなります。
毎日美味しく摂取してもらう為に、原料が持つ独特の風味を軽減するなどの細かい風味の調整はとても重要です。
避けるべき味付けの特徴
苦味や渋みは特に高齢者は拒否感を示しやすいので避けましょう。
香料や人工甘味料の様な自然な味ではない違和感は、体調や嗜好によって敏感に反応する可能性がある為使用する原料は慎重に選びましょう。
また、プロテインやビタミンミネラルは原料に独特な後味や少し薬品の様な香りがする場合があります。
普段の食事にはない味や風味は高齢者は敏感に感じとりやすい為、マスキングをしていくか場合によっては配合量の検討をしても良いでしょう。
まとめ
手軽にタンパク質が摂取できるプロテインは、高齢者の筋肉減少の防止に役立つ商品です。
健康寿命の延伸は今後も注目されていくテーマの一つなので、高齢者向けプロテインの需要は高まる事が予測されます。
商品を作る際は、嚥下機能の低下や味覚に対する感受性の変化など、高齢者ならではの悩みや特徴に配慮した商品作りを心がけましょう。
SUNAO製薬ではプロテインやサプリメントのOEM製造をお受けしております。製造をご計画中の方はご相談ください。