シトルリン

血流・保湿・疲労ケアに幅広く期待できるシトルリン

シトルリンはアミノ酸の一種で、スイカなどのウリ科の植物に豊富に存在します。

名前は、スイカの学名「Citrullus」が由来です。

形状は、粉末で、サプリメントや化粧品原料として使用されます。

シトルリンを使用したサプリメントとしては、特に血流改善、疲労軽減、筋肉サポートなどに関連した商品が多いです。

化粧品では、主にアミノ酸としての特性を活かして、皮膚の保湿やバリア機能の改善を目的に利用されます。

サプリメント・化粧品の両方の利用で「内外からの相乗的ケア」が期待できます。

シトルリンに期待される効果

サプリメントで期待される効果

血流改善・血管拡張

L-シトルリン（活性型シトルリン）は、体内で一酸化窒素（NO）産生の前駆体であるL-アルギニンに変換され、NO産生を促進することで血管拡張作用をもたらします。

特に痩せ気味の高齢者を対象とした研究では、軽い筋力トレーニングとL-シトルリンの摂取を組み合わせることで、トレーニングだけの場合と比べて、心臓や太い血管の健康状態が大きく改善し、心臓病のリスクを減らすのに役立つ可能性が示されています。

参考文献：田川要他、低体重高齢者における低強度レジスタンストレーニングとＬ‒シトルリン含有組成物摂取の併用が中心血行動態に及ぼす影響

筋肉量維持・萎縮予防

L-シトルリンは、体内の血管を広げ、筋肉への栄養の巡りを良くするアミノ酸です。

この作用により、健康なラットだけでなく、血管機能が低下した糖尿病モデルラットの筋肉へも、より多くの物質が届くことが研究で確認されました。

特に、不活動による筋肉の衰え（筋萎縮）があるラットでは、運動とL-シトルリンを含む栄養を組み合わせることで、筋肉を増やすための信号（mTORC1シグナル経路）がより強く働き、筋肉の減少（サルコペニア）を効果的に防ぐ可能性が示唆されています。

参考文献：宮竹、骨格筋萎縮抑制に向けた L-シトルリン含有機能性食品の効果検証とその応用

運動パフォーマンス向上・疲労軽減

シトルリンは、血管拡張作用を持ち、血流を促進することで運動パフォーマンスの向上に寄与すると考えられています。

シトルリンを含んだ抗酸化作用サプリメントを摂取した実験では、50m走のタイム向上に繋がったと推測されています。

シトルリンはロイシンやアルギニンとともに筋タンパク質合成を促進し、脚、膝、股関節、背中などの筋肉疲労の軽減に貢献した可能性が指摘されています。

実際、抗酸化作用サプリメントを摂取した群では、主観的な疲労度や50m走速度の統計学的に有意な改善が見られました。

参考文献：須藤他、抗酸化作用を有したサプリメントの摂取が身体的疲労度及び スポーツパフォーマンスに与える影響

勃起機能の改善

シトルリンは、勃起機能の改善に役立つと考えられています。

研究によると、シトルリンを含むサプリメントは、勃起に必要な物質であるcGMPの量を増やすことで、勃起機能の早期改善につながる可能性が示唆されています。

この研究では、サプリメントを服用した男性の約50%で勃起機能が有意に改善したことが報告されています。

参考文献：Sabine Nguyen他、Safety and efficacy of daily Revactin® in men with erectile dysfunction: a 3-month pilot study

化粧品で期待される効果

保湿効果・小ジワ改善

肌の水分保持には、天然保湿因子（NMF）が関与しています。

シトルリンは肌の天然保湿因子（NMF）の主要成分であるアミノ酸が作られる過程で重要な中間体として生成されます。

そのため、シトルリンによって肌の保湿機能が高まり、結果的に乾燥による小ジワを目立たなくする効果に間接的に繋がると考えられています。

参考文献：平尾、皮膚の保湿メカニズム

一日推奨摂取量

特に定められていません。

化粧品表示名称

シトルリン

シトルリンででサプリメント・化粧品を製造する場合

シトルリンは、サプリメントでは巡りケア、化粧品では保湿ケアを実現できる原料です。

毎日のパフォーマンス低下や男性の活力不足の改善を目的として、配合されているサプリメントが販売されています。

形状としては、打錠・ハードカプセル・粉末の商品が多数です。

化粧品としては、シャンプー・トリートメントや化粧水、乳液、美容液などがあります。

シトルリンを配合したサプリメント・化粧品の製造をお考えの方は、お気軽にご相談ください。