OEM(受託製造)コラム
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ハードカプセル材質の選び方|ゼラチン・HPMC・プルランとOEMで伝える条件

まず要点だけ知りたい方へ、1クリックでこの記事をAI要約できます
ハードカプセルの外側を構成する皮膜材質には、ゼラチン・HPMC・プルランがあります。
皮膜を変えると、表示の取り方、原料の守り方、コストの出方が変わります。
「植物性サプリ」と訴求したいのに中身の由来と矛盾する、酸化・吸湿の課題に合わず皮膜だけ決める、といったミスが起きやすくなります。
こうした材質選定のミスは、販売準備や試作の手戻りにつながりやすい項目です。
この記事では、3材質の違いと選び方を整理します。
比較表・失敗パターン・相談前チェックリストまで含め、OEMに伝えられる状態を目指します。
サイズや機能性とあわせて全体を整理したい方は、別記事「ハードカプセルOEMの注意点|サイズ・材質・機能性・相性の判断ステップ」もご参照ください。
目次
ハードカプセルの皮膜材質とは|選ぶときの前提

ハードカプセルの「材質」とは、中身を包む皮膜のことです。
材質選定は「作れるか」だけでなく、「ターゲットに合うか」でも進めます。
代表的なハードカプセルの皮膜の種類|特徴と選ばれる条件

健康食品のハードカプセルで選ばれる皮膜は、主にゼラチン・HPMC・プルランの3つです。
それぞれの特徴と選ばれる条件を押さえ、比較・判断の土台にします。
ゼラチン皮膜とは|動物性由来OK・標準運用向け
健康食品で広く使われる、一番メジャーな皮膜です。
調達や運用のしやすさ、コストを抑えやすい点が強みです。
ゼラチンには、豚由来・魚由来などがあります。
動物性自体を避けるターゲットには向きません。
ゼラチンで進める場合でも、豚を避けたい層への対応や任意表示の訴求など、ターゲットによって調達時の由来指定が必要になることがあります。
動物性を避ける必要がなく、植物性を前面に出さない商品では、第一候補になりやすい材質です。
HPMC皮膜とは|動物性不使用・植物性訴求向け
HPMC(植物由来の皮膜材)は、動物性を避けたいときに選ばれやすい皮膜です。
「植物性サプリ」「動物性不使用」の訴求が可能です。
コストはゼラチンより高くなりやすいです。
皮膜だけ植物性にして、中身や賦形剤の由来が訴求と矛盾しないかも、選定時にあわせて検討が必要です。
皮膜の水分含有は低めで、吸湿性の高い充填物を扱う設計でも検討されることがあります。
プルラン皮膜とは|酸化が心配な原料・酸素バリアが必要なとき
プルラン(デンプンなどを原料に発酵で得られる多糖類の皮膜材)は、酸素を通しにくく、中身の酸化を抑えやすい皮膜です。
皮膜の水分含有がHPMCより高く、防湿性はHPMCに劣ります。
そのため、充填物の吸湿性が高いときは、HPMCや低水分カプセルの方が向いています。
コストと調達条件は、ゼラチン・HPMCより高めになりやすいです。
プルランもHPMCと同様、「植物性カプセル」を訴求できます。
ただしコストが高めなため、酸化対策が必要なときに選ばれることが多いです。
ハードカプセル皮膜の選び方|条件から第一候補を決める

3材質を並べて比較するより、商品の条件から決めるのが一般的です。
まずターゲットと訴求(動物性を避けるか、「植物性サプリ」を打ち出すか)を整理します。
そのうえで、中身の酸化・吸湿性といった原料特性を見て、皮膜の第一候補を絞り込みます。
大まかな分岐は次のとおりです。
- 特別な条件がなければ:ゼラチン
- 動物性を避ける必要があれば:HPMC(あるいはプルラン)
- 酸化が課題なら:プルラン
- 充填物の吸湿性が高い場合は:HPMCや低水分カプセル
由来・動物性・表示で特別な条件がなければ|ゼラチンから検討
動物性由来を避ける必要がなく、植物性を前面に出さないなら、ゼラチンが起点になりやすいです。
安価で調達しやすく、標準仕様で進めたいときの第一候補です。
見積もりでコストと運用性もあわせて確認しましょう。
皮膜のゼラチンは、アレルギー表示が必要な原料です。
ターゲットへの影響と、ラベルへの「ゼラチン」表示、中身・賦形剤の表示を、セットで確認しておきましょう。
動物性を避けたい・植物性を訴求するとき|HPMC・プルラン
動物性(ゼラチン)を避ける必要がある場合は、HPMCかプルランを検討します。
具体的には、以下のようなケースで選ばれます。
- ハラール・コーシャなど、宗教上の理由で動物性由来を避ける必要がある
- アレルギーでゼラチンを避けたい
- ビーガン・ベジタリアンなど、植物性を選びたい
「植物性サプリ」「動物性不使用」を訴求するならHPMCが第一候補です。
中身の酸化対策も必要なら、あわせてプルランを検討します。
皮膜と中身・賦形剤の由来が、訴求(「植物性」「動物性不使用」「ベジタリアン対応」など)と矛盾していないか確認しましょう。
中身の酸化・吸湿で皮膜を選ぶ|プルラン・HPMC・低水分
酸化が課題ならプルラン、充填物の吸湿性が高い場合はHPMCや低水分カプセルを検討します。
最適な組み合わせは原料と流通条件で変わるため、酸化・吸湿のしやすさ、原料同士の相互作用と、EC配送・夏季保管などの条件をOEMに伝えて相談しましょう。
低水分の詳細は、別記事「機能性ハードカプセルの選び方」を参照してください。
原料との相性は、別記事「処方・原料特性とハードカプセルの相性|OEMに伝える条件」もあわせて確認してください。
第一候補が見えたら、次の比較表で3材質の違いを確認します。
ゼラチン・HPMC・プルランの違い|ハードカプセル皮膜の比較表

第一候補が決まったあと、3材質の違いを一覧で確認します。
前半の各皮膜の説明を踏まえ、選定判断用の早見表にしています。
| 皮膜 | 選ばれる条件 | 注意点 | コスト感 |
|---|---|---|---|
| ゼラチン | 動物性を避ける必要がなく、標準仕様で進めたい | 表示は「ゼラチン」。由来の任意表示は必要な場合のみ。中身・賦形剤の表示も確認 | 一般に取り組みやすい |
| HPMC | 動物性を避けたい、植物性・動物性不使用を訴求する、吸湿性の高い充填物を扱う | 皮膜と中身・賦形剤の由来・表示が訴求と矛盾しないか | ゼラチンより高くなりやすい |
| プルラン | 酸化が課題の原料を、酸素バリアで守りたい | 吸湿対策が主目的ならHPMC向き。調達の制約を受けやすい | HPMC以上になりやすい |
皮膜単体ではゼラチンが抑えやすく、HPMC、プルランと進むほど高くなりやすいです。
プルランは調達条件の影響も受けやすいため、候補に入れたら早めに見積もりを取るとよいです。
1粒単価は、皮膜のほかにロット数・号数・充填量・包装でも変わります。
腸溶などの機能性や、魚ゼラチンなど由来の指定が加わると、条件はさらに複雑になります。
皮膜材質だけで決めず、想定販売価格と許容原価の範囲で、候補ごとの差を見積もりで確認してください。
ハードカプセル材質選定でよくある失敗と回避

皮膜材質の選定では、ターゲットや訴求とのずれ、皮膜と中身の表示の矛盾、原料の酸化の見落とし、皮膜の「ゼラチン」表示や中身・賦形剤のアレルギー表示の確認漏れなどが、試作や販売準備の手戻りにつながりやすいです。
ここでは、よくあるパターンと、選定前・相談前にできる回避策を整理します。
動物性を避けたいターゲットなのに、ゼラチン皮膜のまま進めてしまう
ハラール・コーシャ対応、ベジタリアン向けなど、動物性由来を避ける必要があるのに、コストや調達のしやすさだけでゼラチンを選んでしまうパターンです。
試作後や表示の段階で、皮膜からやり直しになることがあります。
回避するには、選定前にターゲットと表示方針を書き出し、条件から皮膜を決めてください。
「植物性サプリ」と訴求するのに、中身・賦形剤の由来まで揃えずに進めてしまう
皮膜だけHPMCやプルランなど非動物性由来にして、中身や賦形剤が動物性由来のまま——表示と材質が、試作後や販売準備の段階で衝突します。
「植物性」「動物性不使用」「ベジタリアン対応」など、使いたい表現を先に決め、皮膜と中身の両方で矛盾がないか確認してください。
酸化が課題なのに、植物性訴求だけでHPMCを選んでしまう
DHA粉末や酸化しやすいビタミン類など、酸化が課題になりやすい中身があるのに、「植物性サプリ」の訴求やコストだけでHPMCを選んでしまうパターンです。
試作や安定性試験の段階で、酸素バリアの高いプルランへの切り替えが必要になることがあります。
回避するには、訴求やコストの前に、中身の酸化しやすさを整理し、OEMと皮膜候補をすり合わせてください。
原料との相性の詳細は、別記事「処方・原料特性とハードカプセルの相性|OEMに伝える条件」で確認できます。
ゼラチン皮膜なのに、アレルギー表示の確認をラベル設計まで後回しにしてしまう
ゼラチンを選ぶ際の表示確認を、ラベル設計まで後回しにしてしまうパターンです。
皮膜は中身ではないと見落とされ、「ゼラチン」の記載漏れや、中身・賦形剤(大豆、卵など)とのセット確認不足が起きることがあります。
選定時に整理しておいた表示項目を、相談前または試作前にOEMとすり合わせてください。
ハードカプセル材質の相談前チェックリスト|OEMに伝える項目

相談・見積もりでは、ターゲット・表示・原料の条件に応じて、皮膜の候補をOEMが選択・提案します。
次の項目を書き出しておくと、初回から皮膜候補の比較や見積もりのすり合わせが具体化しやすくなります。
- ターゲット(年齢層、嚥下、避けたい由来・アレルギーの有無)
- 表示方針(植物性、動物性不使用、認証の有無など)
- 皮膜材質の希望(ゼラチン/HPMC/プルラン。ゼラチンの場合、ターゲット・訴求で必要なら豚・魚などの由来指定)
- 中身・賦形剤の吸湿性、安定性、由来
- 優先したい価値(標準運用、訴求、許容原価の目安)
記入例:ベジタリアン向け→HPMC/DHA粉末+植物性訴求→HPMCとプルランを比較、など。
皮膜が未定でも、ターゲット・表示・原料の概要が書けていれば、相談は始められます。
皮膜の整理ができたら|次に進む設計項目

次に確認するのは、号数 → 機能性の要否 → 原料とハードの相性です。
- 号数・粒数の目安:ハードカプセルの最適な大きさはどれくらい?
- 機能性の要否:機能性ハードカプセルの選び方
- 全体像・相談前チェックリスト:ハードカプセルOEMの注意点|サイズ・材質・機能性・相性の判断ステップ
皮膜の候補が固まっていなくても、ゼラチン・HPMC・プルランでの候補づくりや、中身との相性のすり合わせから一緒に整理できます。
SUNAO製薬では、ハードカプセルを含むサプリメント・健康食品のOEM製造を承っております。
チェックリストに書ける範囲からで構いません。お問い合わせフォームより、お気軽にご相談ください。



