OEM(受託製造)コラム
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化粧品パッケージ戦略は実店舗と通販で変わる 販促に繋がるパッケージの作り方

化粧品のパッケージを考えるとき、「どこで販売するか」という視点が見落とされがちです。
実は、売り先が実店舗か通販かでパッケージ戦略が大きく変わってきます。
この記事では、
- これから作る化粧品のパッケージを考えている方
- 実店舗と通販におけるパッケージの役割の違いを知りたい方
- 売り上げアップのために、パッケージのリニューアルを検討している方
に向けて、実店舗と通販における化粧品パッケージの役割や販売先別パッケージ戦略、実際の注意点をご説明します。
化粧品パッケージの特徴を知って、ぜひ顧客に選ばれる化粧品パッケージづくりにご活用ください。
SUNAO製薬では、化粧品のOEM製造を行っています。
オリジナル化粧品を作りたいとお考えの方は、ぜひお問い合わせください。
目次
化粧品パッケージ 成功の法則
化粧品販売において、パッケージの重要性はすでに感じられていると思います。
ですが、単にデザインの質やパッケージの機能性だけに意識が向いてしまうと、ヒット商品から遠のきます。
成功させるためのパッケージ戦略を2つご紹介します。
パッケージ制作費用を予算内に収める
化粧品を製造する上で、多くの方がおおよその予算設定をされているかと思います。
パッケージにこだわれば、質や機能性は上げられますが、その分費用もかかってきます。
費用が高くなる分、利益額に影響します。
限られた予算の中で、何に費用をかけるか考えることも大切です。
販売先に合ったパッケージデザインにする
実は、実店舗と通販でパッケージを選ぶためのポイントは違います。
なぜかというと、実店舗と通販で顧客が重視するポイントが異なるからです。
売り先に合わせたパッケージデザインにすることで、ターゲットが手に取りたくなる化粧品にできます。
販売先別のパッケージの選び方について、次の項で説明します。
売り場が違えば戦い方が変わる
実店舗と通販では、顧客が商品に接触する手段や場所が異なります。
そのため、顧客にとって商品の見え方もそれぞれで違います。
見え方が違うので必然的に、実店舗と通販でパッケージ戦略も変わってきます。
販売先別のパッケージ戦略のポイントをご説明します。
【実店舗】パッケージで魅力を語る
実店舗の場合、自社化粧品は競合化粧品と一緒に陳列され、その中から顧客に選んでもらう必要があります。
ターゲットに合ったデザイン性の高いパッケージでないと手に取られる機会は少なくなります。
また、差別化を図るために、目を引くイラストやキャッチコピー、独自形状の容器や陳列箱を使うことも戦略の一つとしてあります。
【通販】パッケージでブランド感を伝える
通販の場合、店頭販売のように商品同士が隣り合って並べられることはないので、パッケージを目立たせる必要もありません。
さらに、Web上の販売ページで商品説明ができるため、商品パッケージに情報をすべて載せる必要はありません。
情報量はパッと見てわかりやすいくらいで大丈夫です。
そのため、コンセプトを重視したパッケージにできます。
販売先別 パッケージデザイン戦略
実店舗と通販の特徴を踏まえた上で、ヒット商品にするためのパッケージの選び方と具体例をご紹介します。
【実店舗】店頭で比較されて勝てるパッケージ
実店舗では、顧客はパッケージ情報で判断して化粧品を購入します。
店頭に並ぶ商品の中から選んでもらえるよう、容器や包材に力を入れて、とにかく目にとめてもらうことが大切です。
PRツールとして、商品情報を追記して魅力を伝えるもの(アテンションシール)があります。
他にも、棚のフックにかけて陳列できるようにする包材(フック用穴開き包装)もあります。
また、箱の開封部分につけることで未開封を証明し、安全性をアピールできるアイテム(バージンシール)もあります。
【具体例】メラノCC
ビタミンCをイメージさせる黄色を基調とし、シリーズで同色を使うことで統一感を出しています。
パッケージ表面には、化粧品のアピールポイントを文字サイズや色を変えて記載し、目立たせています。
また、陳列しやすいように、化粧箱やフック用穴開き包装を使用しています。
実店舗パッケージの注意点
実店舗商品の場合は、パッケージ内に商品名や成分表示、イメージ画像などの情報を全て載せる必要があります。
そのため、記載できるスペースの確保や文章量の調整が必要です。
【通販】ターゲットが共感できるパッケージ
通販の場合は、Webの商品ページを見て、その商品の世界観が購入の理由になる場合もあります。
店舗販売と異なるのは、販売ページで商品説明できるので、全ての情報をパッケージに載せる必要はありません。
デザイン性を向上させることもできます。
例えば、家に置いたときをイメージして、インテリアと馴染むデザインにすることで、顧客に選んでもらえるパッケージにできます。
【事例①】美容室 敏感肌用の天然素材シャンプー
個人で美容室を経営されている方で、店舗と自社ECが販売チャネルの事例をご紹介します。
商品は、透明のボトルに入ったクリーンなイメージを彷彿させる液体シャンプーです。
パッケージ表面は、商品名のみ記載されたラベルで、洗練された印象を与えます。
コンセプトに合った透明感のあるナチュラルなデザインで、天然素材シャンプーの雰囲気を演出しています。
【事例②】ネットワークビジネス業 美容クリーム
ネットワークビジネスでサプリメントや化粧品を取り扱っている会社の事例をご紹介します。
商品は、化粧箱入りのキャップ付きボトルの美容クリームです。
化粧箱や容器のパッケージ文字をゴールドにして、高級感を演出しています。
シリーズで色を統一しており、ライン使いを意識させられます。
通販パッケージの注意点
化粧箱は必ずつける必要はありませんが、破損のリスクがある形状の場合には、箱や包材が必要なケースもあります。
また、キャップや容器の形状は好きな形にできるわけではなく、大手だからできるデザインもあります。
花のような形などオリジナルの形状の容器を作る場合は、金型の製造が必要です。
金型の製造には100万円以上かかってしまうため、大手のように大量生産しなければ採算が合わなくなってしまいます。
デザイン参考サイト一覧
パッケージは、商品を表現するツールであり、販売チャネルやコンセプトを意識したデザインにすることが大切です。
パッケージデザインを紹介しているサイトを3つご紹介します。
表現したいデザインイメージを検討する際に、ご参考までにご覧ください。
J PACK WORLD
パッケージ業界におけるマンスリーマガジンを発行しています。
リリースされているさまざまなジャンルの商品パッケージが紹介されています。
最近の傾向なども知ることができます。
SANKOU!
さまざまなジャンルの商品のWebデザインを紹介しています。
広告やLPを考慮した商品パッケージを考える際に参考になります。
実在の商品から架空の物まで、さまざまなパッケージが掲載されています。
海外のデザインも多く、海外向け販売や海外をイメージした商品のパッケージを考えている方におすすめです。
化粧品パッケージ表記の注意点
化粧品パッケージを考える際に、知っておかなくてはならないパッケージのルールもあります。
ルールを守って企画開発しないと、商品を販売できなくなる可能性も出てきます。
どういった決まり事があるかご紹介します。
パッケージには表示義務項目がある
パッケージ裏面には、成分や内容量など表記しなくてはいけない項目がいくつかあります。
裏面表記ルールについては薬機法で定められており、違反するとペナルティを課される可能性があります。
裏面表記のルールについて解説した記事がございますので、そちらをご確認ください。
化粧品のラベルや外箱の裏側に書かれている内容は、1度は目にした事があるかと思いますが、成分名や販売している企業名など書かれている内容は共通化されたルールに則って書かれています。 裏面の内容はそれぞれの販売者が自由に書いて良い訳ではなく、記[…]
定められた範囲でしか効果効能を謳えない
薬機法や化粧品の表示に関する公正競争規約で、化粧品のパッケージ表記についてルールが定められています。
化粧品と薬用化粧品(医薬部外品)は、それぞれ記載できる効能効果の範囲が定められています。
定められた効能効果の範囲を超えた表現を使用していた場合には、広告を掲載できません。
そのため、記載して良い効果効能について理解し、対応する必要があります。
商標を侵害していないか確認する必要がある
商品名やロゴ等は、商標という権利で守られている場合があります。
商標登録されている文字や図形を使用した場合には、損害賠償請求などのリスクが発生します。
商標侵害しないための注意点をまとめていますので、ご参照ください。
商品を製造して販売する時には、商品内容もそうですが、商品名も決めなければいけません。 商品名は商品自体の印象を決めるものですし、オリジナリティをもたせて覚えてもらいやすいものにしたいと思うものです。 ですが、商品名は商標という権利で守ら[…]
化粧品パッケージを依頼する際の注意点
化粧品パッケージを作る場合、外部に依頼することがほとんどです。
化粧品パッケージを依頼するときの注意点を以下にまとめました。
内容成分に合ったパッケージにする必要がある
内容成分によっては、容器に遮光性が必要であったり、容器の素材が内容成分に合わない材質の場合もあります。
そのため、内容成分の特徴に合わせた資材を使用することが必要です。
依頼先が全工程できるとは限らない
依頼先によっては、デザインや資材手配、印刷など工程の一部分だけ請け負うところもあります。
依頼漏れなどで製造の流れが止まってしまわないように、依頼先がどこまでしてくれるのかを確認しましょう。
複数の工程があって各工程で費用が掛かると考えておく
パッケージ作りには、容器など資材の準備やデザイン制作、印刷といった工程があります。
各工程で費用がかかることを踏まえて、依頼先選びを検討しましょう。
事前に一連の費用を想定して依頼先選びをしないと、予定よりコストが高くなる可能性もあります。
一括で依頼できればベスト
パッケージのデザインには費用と手間がたくさんかかって、大変ですよね。
一般的なOEMメーカーの場合、デザインや資材の手配はお客様側でのご準備をお願いするところが多いです。
ですが、丸っとお任せできる依頼先であれば、費用や手間がぐっと減ります。
一括でお願いできる場合のメリットをご紹介します。
表記できるルールを理解している
商品名や効果効能の打ち出し方など注意が必要なルールは多いですが、守らなければ製品回収や、悪質な場合は業務停止命令や罰金、懲役刑の可能性もあります。
パッケージを合わせた製造の実績があるメーカーに依頼すれば、ルールに関して理解しているため、対応をしてくれます。
各会社への依頼が不要
デザインや印刷、原料や資材準備などを別々の会社に依頼すると、各工程の依頼先とのやり取りや費用が必要になります。
一括で依頼できるメーカーの場合、化粧品製造から資材準備、商品詰め作業まですべて準備してもらえるので工程の漏れが発生しにくいです。
費用をまとめて管理できる
本来、複数の工程を外注するとなると、各社とやり取りして金額を算出する必要があります。
ですが、一括で依頼できるメーカーの場合、総額でわかるので手間が省けます。
化粧品パッケージ戦略 まとめ
化粧品販売において、販売先を考慮したパッケージづくりは重要です。
SUNAO製薬では化粧品のOEM製造を行っており、資材準備やデザイン制作、印刷、納品までの一連の流れをすべてお受けします。
また、パッケージの表記についても、薬機法等の法律に抵触しないよう確認をいたします。
さらに、自社商品で通販や店舗販売の実績がありますので、販売場所に合わせたパッケージの提案も可能です。
化粧品の製造をお考えの方は、SUNAO製薬までお気軽にお問い合わせください。