OEM(受託製造)コラム
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サプリメント輸出!つまずかないための重要ポイントを解説
日本製の商品は、安心安全で品質の良さが評価され、アジアを中心に海外での人気が高まっています。
実際に、サプリメント商品が海外に輸出される量は近年増えてきています。
しかし、海外輸出に魅力を感じ自社商品を輸出したいと思っても、どの様な申請が必要かわからない方も多いかと思います。
特に、サプリメントは食品である為、国毎に設定している食品規格の基準値をクリアしなければなりません。
この記事では、サプリメントを輸出する際の注意点を解説します。今後、自社商品の輸出を検討している方は、この記事を参考にしてください。
SUNAO製薬ではサプリメント・健康食品のOEM製造をお受けしております。製造の依頼先をお探しの場合には、一度お問い合わせよりご連絡ください。
目次
サプリメントや健康食品の輸出額は増加している
Wellness Daily Newsの調査によると、日本からのサプリメントの輸出額はアジアを中心に大幅に増加していると発表されました。
2022年の1年間に日本から海外へ輸出されたサプリメンや健康食品の輸出額が、前年比と比べて44%増と大幅に増えている事が財務省の貿易統計に基づく農林水産省の調べで分かった。輸出額が最大だったのは中国。次いで、台湾、香港、ベトナムが続いた。
(引用:Wellness Daily News | 22年のサプリ輸出額、331億円超に 日本から海外、前年比44%増と大幅な伸び示す)
サプリメントに限らず、日本製の商品は品質の良さが評価されている為、今後も需要は高まる事が予想されます。
海外に日本の商品が認知される流れは、日本に在留している外国人が気に入った日本の商品をSNSで発信し、それを現地の外国人が見る事で存在を知り認知を深める例が多い様です。
国毎に輸出の申請や制限が異なる
国毎にサプリメントの区分や必要な申請、制限などが異なる為、輸出の際には注意が必要です。
ここでは、具体的にどの様な違いがあるか中国とシンガポールを例に紹介します。
中国
中国への輸出は保険食品と普通健康食品の2種類に分けられ、どちらに該当するかで手続きが変わります。
保険食品
保険食品は、免疫力増強、血脂低下、血糖低下などの27種の効能のうち、一つ又は複数が含まれている「功能性保険食品」と、ビタミンとミネラルの補給が目的でエネルギー提供が目的でない「栄養補充剤」の2種類の事を言います。
保険食品の輸入、輸出、受取側のいずれも、中国出入境検験検疫機関への届出が必要となります。保険食品は、これ以外にも必要な届出がありますので注意が必要です。
普通健康食品
普通健康食品については法的分類はなく、食品生産許可管理弁法に基づき食品安全認証を取得している食品が該当します。
普通健康食品の中国への輸入は保険食品と比較して簡素化されています。輸出側と受取側は中国出入境検験検疫機関への届出が必要です。
また、各地の出入境検験検疫の検査に合格し「輸入食品検験合格証明証書」を得てから輸入販売が可能になります。
輸出が禁止されている食品
東京電力福島第一原子力発電所事故の影響により、特定の地域で生産された食品については輸出停止となっています。
特定の地域以外で製造された商品については、産地証明書が要求されます。
シンガポール
シンガポールへの輸出の場合、規制は特にありません。
しかし、サプリメントは医薬品、漢方薬、医療機器、化粧品などと共に健康科学庁の監督下にあり、「健康サプリメント・ガイドライン」が策定されています。
その為、輸出したい製品がガイドラインの食品規格に適しているかを確認する必要があります。
国毎に違う食品規格の基準
サプリメントを輸出する際、輸出先の食品規格の基準をクリアしている必要があります。
食品規格の項目や基準値は国毎に違う為、注意が必要です。ここでは、基準のある項目と例を紹介します。
重金属
重金属は食品規格の項目の1つです。項目と基準値は国によって違いますので、輸出先の国毎に確認が必要です。
例えば、台湾は鉛とヒ素に対して最大許容量の基準値があります。シンガポールはヒ素、鉛、カドミウム、水銀の基準値があります。
食品添加物
国毎に添加物として使用が認められている成分に違いがあります。日本で多く使われている添加物が輸出先は認められていない成分である可能性もある為注意が必要です。
例えば、香港では着色料、甘味料、食品保存料に関しての規制があります。
それぞれ許可されていない成分が入っていないか確認しましょう。
日本では着色料としてよく使われているビートレッドやクチナシは許可されていますが、ベニバナ色素やベニコウジ色素は許可されていません。
甘味料と保存料も同様に、日本でよく使われていても香港では認められていない原料がありますので事前に確認しましょう。
食品包装
商品の中身に対する基準だけでなく、容器包装に関しても規格基準があります。
例えば、タイは具体的な数値の基準はありませんが、プラスチック容器を使用する場合に条件があります。
シンガポールは塩化ビニルモノマーの残留限度や食品中への溶出限度の基準値が設定されています。この様に国毎に設けられている条件が大きく違う為、間違えない様に注意しましょう。
ラベル表示
ラベル表示については、国毎に指定された内容をその国の言語か英語で表記します。国によってアレルギー表記の項目や賞味期限の書き方、印字の高さなど細かい点でも違いがあるのでしっかり確認しましょう。
アスパルテームを使用した場合の記載や特定の合成着色料を使用した場合の記載など、日本にはない表示の項目がある場合は特に注意が必要です。
その他
上記で紹介した項目以外にも、残留農薬や微生物基準、禁止汚染物質等に規格が設けられています。全て確認して抜けのない様にしましょう。
まとめ
サプリメントを輸出するまでには様々な規格基準をクリアしなければいけません。手続きも国毎に違います。
これらの申請を全て一人で進めて行くのは不安があると思います。
国の機関からのサポートを受けられたり、輸出代行やサポートをしている企業もありますので、外部機関を上手く使いながら一つ一つ進めていきましょう。
SUNAO製薬ではサプリメントのOEM製造をお受けしております。海外輸出向けの製造もお受けしておりますので、製造にご興味がある方はお気軽にお問い合わせください。