OEM(受託製造)コラム
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オンラインショップの物流業務の対応【2】:自社対応と委託配送の選び方
オンラインショップを解説する場合、物流業務は切っても切り離せません。
ショップは商品を販売するだけではなく、商品をお客様にお届けする事までが求められているからです。
前回の記事では、自社対応と委託配送の違いとそれぞれの特徴・メリットをご紹介しました。
オンラインショップを運営する際には、効率的な物流機能が欠かせません。 商品の販売だけであれば商品の魅力が最も重要ですが、オンラインショップを開設して販売するにはそれだけでは足りません。 お客様への商品配送や返品処理など、物流の対応で顧客[…]
自社対応 | 委託配送 | |
---|---|---|
コスト面 | 初期投資や運営コストが必要 | 初期投資が少なく、柔軟に拡大可能だが、コストが増える傾向 |
効率性 | 自社のプロセスに合わせたフローが構築できるが、拡大時の調整が難しい | ノウハウを活かした効率的な物流が最初から可能だが、柔軟性は低い |
品質管理 | 主体的に改善ができる | 一定の品質は担保されるが、委託先が管理するので劇的な向上は難しい |
リスク管理 | 主体的に対応・改善ができる | 管理が難しく、委託がリスクになる場合もある |
メリット・デメリットを比較しても、一長一短があります。
実はリソースや取り扱っている商品、ショップの規模によって条件が変わり、どちらの方式がショップにとって最適なのかは単純に決めることは出来ません。
さらに必ずしもどちらかの方式だけを採用しなければいけない訳でもはありません。
この記事では、実際に物流業務を行い場合に、どちらの方式が自分たちに合っているのかを判断いただけるよう、対応方法の選び方を解説します。
目次
自社対応と委託配送の選び方
自社対応物流と委託配送を選択する際には、以下の視点を持ちながら選択していく必要があります。
オンラインショップの規模に合わせて選択する
オンラインショップの規模に応じて、自社対応物流か委託配送かを選択します。
まだショップの規模が大きくなく商品が小さい場合には、自社対応でも問題無いかもしれません。
ただ、大きい商品や冷蔵・冷凍の商品は倉庫や保管のための機能が必要なので、設備投資をしなくてよい委託配送を選択しても良いでしょう。
製品の製造工場を持っているなど既に人員と設備がある程度あり商品の量も多く配送する場合は、自社対応をしたほうがスムーズに行く場合もあります。
また、少人数であえてショップ運営をする場合には物流業務は委託してしまったほうが良いでしょう。
その場合には、食品など在庫以外に賞味期限は商品品質など細かい対応が必要な商品ではなく、資材など保管に手間がかからない商品の方が向いています。
長く倉庫に保管しておいても品質が変わらなければ、受注してからほぼ自動で配送される委託配送にまかせてしまったほうが時間を有効に使うことが出来ます。
商品特性に合わせて選択する
商品の特性によっても自社対応物流をするか委託配送にするべきかが異なります。個別の商品管理が必要な場合は自社対応 物流を、大量の商品を扱う場合は委託配送を選択します。
自社対応に向いた商品
- 食品(賞味期限のあるもの)
- 細かい組み合わせ商品
- 破損しやすいもの
- 受注生産するもの
主に品質にケアが必要だったり対応が都度異なるものは、自社配送の柔軟性を活かして発送しましょう。
委託配送に向いた商品
- アパレル
- 機材・資材・ガジェット(破損しにくいものであれば尚良し)
- 工具・道具
- 食器などの日用品
- シャンプーなどの日用品
※酒類や医薬品は保管や取り扱いに関する資格を求められるため、委託する場合には確認が必要です。
顧客サービスにあわせて選択する
顧客へ提供するサービスの重視度に応じても、自社対応物流か委託配送が良いかは異なります。 直接的な顧客対応が重要な場合は自社対応物流を、物流品質の向上を重視する場合は委託配送を選択します。
例えば販売している商品が贈答品に使われる場合には、熨斗(のし)やメッセージカードなど、都度異なる対応が必要です。 とくにミスを起こした場合、大きなクレームになることが想定されるので、自社対応でオペレーションを調整したほうがより高い品質のサービスが提供できます。
逆に安定した配送業務は、仕組み化されたオペレーションを持った委託業者の得意分野なので、個別の細かい対応が必要ない場合には委託配送を選択しましょう。
組み合わせて利用する
自社対応しているからといって、必ずしも委託対応してはいけない訳では有りません。
商品特性や対応の質の条件があって自社対応しなければいけない商品以外は、委託対応にまわしても問題有りません。
自社対応をしている場合、実は組み合わせて配送する方が、フレキシブルに業務量を調整できるというメリットがあります。
例えば、セールなど大量の商品の配送が発生する場合には自社対応で裁けないものを委託対応で配送処理をして凌いだり、自社対応の人員に余裕がでてきた場合には対応比重を変更して自社の業務量を増やしたりします。
そうすることで一時的に自社対応のキャパシティ以上の処理ができたり、外部委託費の圧縮ができます。
まとめ
物流の対応は、オンラインショップの運営において軽く見てはいけない大事な業務です。
自社で対応する場合には、ショップの規模や商品数、商品特性にあわせて投入するリソースを慎重に見極めなければいけません。
また、委託で対応する場合には、費用や品質に気を配りつつ、業務量とコストのバランスを見ることが大事です。
組み合わせて配送対応をするにしても、社内でも配送のノウハウを持たなければ、配送業務が軌道に乗りません。
この記事で紹介した自社対応物流と委託配送の違いや比較、選択の視点などを参考にして、効果的な物流戦略を構築してください。
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