OEM(受託製造)コラム
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【2023年上半期】サプリメント(健康食品)業界の動向の振り返り
2024年の動向をまとめた記事を用意致しました。
2024年も始まり、新商品の製造に向けて取り組み始めている企業も多いかと思います。 コロナを経験した事で消費者の健康に対する意識は高まり、サプリメントや健康食品の需要もさらに増す事が考えられています。 この記事では、2024年のサプリメ[…]
2023年も半年が過ぎ、コロナの閉塞的な生活様式から開放され始めました。
野外のイベントも多く開催され、外出する機会が多くなったことを体感されている方も多いと思います。
消費者が旅行・外食関連にお金を使いだしている状況ですが、健康食品関連の市場はどう動いているのか気になるところだと思います。
この記事では、2023年上半期の受託企業の情報等から、これからのサプリメントづくりのヒントになる情報をお知らせします。
SUNAO製薬ではサプリメント・健康食品のOEM製造をお受けしております。こだわりのサプリメントの製造をご検討中の方はお気軽にお問い合わせください。
目次
健康食品受託企業の半数は増収
健康食品業界の専門誌である健康産業新聞では、2023年の健康食品受託企業へのアンケートを実施し、企業の経営状況をまとめています。それによれば、経営良好と回答した企業が前年比微増の36%であったと発表しました。
また売上高増減率では増収は回答のうち50%に上り、企業の活動は活発化している雰囲気を感じさせています。
ペットサプリなど、受託製造側でも新しいジャンルに挑戦する動きも多く見られました。
企業側が増収だということは、受託製造の量が増えているとも想像できるので、健康食品の製造受託市場は決してネガティブな状況では無いと言えます。
人気の原料
ここでは近年人気の原料について紹介します。
- 乳酸菌
- NMN
- プロテイン
乳酸菌は機能性を重視
コロナ禍で高まった免疫意識が後押しもしていた乳酸菌ですが、多様な機能性が発見されて来ており、多くの会社が乳酸菌を配合した商品を展開しています。
中には、機能性表示食品として商品を開発し、機能性の高さをアピールする商品も多く販売され始めています。
機能性をパッケージに記載できる機能性表示食品は、機能性原料を使用することで申請可能な商品が作れるので、悩みを解決する商品としての魅力づくりに有効です。
実際に機能性表示食品の申請数は近年増加しており、新規の届出者も増えているので、市場における商品の差別化や強み付けのため申請されているようです。
参考:機能性表示食品 6,000品を突破 届出者数1,500に迫る | 健康産業新聞
NMNはアンチエイジングで安定した人気
近年、非常に高い人気を維持しているのがNMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)です。
細胞の老化現象に効果を期待されているため、日本国内でも非常に人気の高い原料です。
数年前にはNMNを生成する乳酸菌も発見されているため、今後も注目度が高くなっています。
話題の原料NMNが含有されたサプリメントや化粧品が、近年注目を集めており、配合された商品も人気となっています。 NMN商品はOEM製造する事が可能です。 NMN商品(サプリ・化粧品)の製造を検討している 新素材としてNMNが気[…]
プロテインは運動需要で求められている
プロテインは一般向け商品として十分に市民権を得たと言っても過言ではないでしょう。
本格的なトレーニング愛好者以外にも、健康意識の高い女性、活動的な高年齢層が運動とあわせて摂取し効果を高めるよう使われています。
粉末商品以外にも多くの形状で販売されているプロテインは、粉末から食品へ進化している健康食品と言えるアイテムです。
近年、大手食品メーカー以外にもプロテインを販売しているショップやブランドが増えてきました。 また、SNSで発信するインフルエンサーがオリジナル商品を販売するなど、個人でも自身が持つ資源を活かして商品作りに活用して販売しています。 これか[…]
未来の展望 健康食品市場は緩やかな成長が続く見通し
矢野経済研究所の発表によれば、2023年の健康食品市場は緩やかな成長と将来展望の中で判断しています。
- コロナ禍での特需的な動きは沈静化しつつあり、健康意識も高止まり。健康対策需要に期待
- 中国を中心とする健康食品のインバウンド需要の回復に期待
また、野村総合研究所の記事によれば、インバウンドの勢いが戻るにはもう少し時間が必要だと予測しています。
筆者は、訪日外客数がコロナ前の2019年同月の水準を取り戻す時期は、2024年2月と現時点で予想している。
引用:中国からの入国規制緩和でインバウンド需要は勢いづく:ポストコロナのインバウンド戦略の鍵は3つ | 野村総合研究所(NRI)
矢野経済研究所も野村総合研究所も、中国からの入国者の動向により国内のサプリメント市場が活性化されると予測しており、やはり中国が鍵と言えるようです。
2020年に発生したコロナ禍は、生活様式だけではなく経済活動にまで大きな影響を与えました。 特に海外旅行の制限が実施されたため、訪日外国人観光客が多かった2019年までとは大きく変わり、その観光客向けのビジネスは大きく影響を受けました。 […]
ただし、回復までの時間を苦しいまま過ごす余裕があるわけでもないので、戦略を練る必要はあります。
入国者数が増加した国として、ベトナム、シンガポールなどの東南アジア圏には中国とは違った文化があります。宗教に合わせた食品認証などに対応をして、一時的に東南アジア向け商品に注力するのも一つの戦略と言えます。
近年、多様化するライフスタイルや国際化していく社会の中で、食に関わる部分では特殊な配慮が求められる場面が増えてきました。 特にアレルギー物質はサプリメント・健康食品の分野でも、配合する成分や製造する工程に配慮が求められています。 ただ、[…]
製造コストの増加が及ぼす影響
原料や資材の高騰化により、製造メーカーでは製品価格に転嫁することでコストアップの対策を行っています。
これを販売者の視点から見ると、仕入れ価格の高騰として影響を受けます。そうなると必然的に販売価格も上げざるを得ない状況が発生してきます。
後述の配送問題もあり、商品価格以外での商品の強み、アピールポイントづくりが必要になってきます。
2024年 配送問題も見過ごせない
国内通販への影響として看過できないのは、2024年4月から適用されるドラックドライバーの時間外労働時間の上限規制です。
これまで物流の要であるトラック配送ですが、働き方改革の対策のため労働時間が制約され、配送対応が今まで通りできないことが予測されています。
近年インターネット通販が普及したことにより、以前よりは大幅に配送される商品の数が増えました。配送日の短縮サービスや当日配送などサービスが増えてきています。
それにともないドライバーの労働負担が増えて来ている問題から、労働時間の上限が厳しく制限されることになりました。
その影響で配送が今までどおりに到着しない、配達できない事態がおきると予測されています。
インターネットを使い、商品の販売を予定している方は、大きく影響を受ける可能性があるので、注意が必要です。
まとめ
2023年はアフターコロナ時代のスタートの年とも言えます。
健康食品受託企業の収益は前年比ではわずかに増加しています。機能性食品も多く作られ市場に投入されています。
更に、今後のインバウンド需要の増加に引き続き期待しています。 特に中国本土からの旅行者が日本で多くの商品を購入していく「爆買い」を起爆剤にして、市場の回復を待っている状況です。
これからのサプリメント・健康食品業界では、来るべき市場の回復に向け、機能性を持ちインバウンド需要を満たす商品が求められているのかもしれません。
SUNAO製薬では健康食品・サプリメントの製造をお受けしております。 これからサプリメントを製造して販売したいとお考えの方むけに機能性表示食品の対応も行っております。製造について不明な点などありましたらお気軽にお問い合せください。