OEM(受託製造)コラム
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インナーケアで美白を実現する「グルタチオンサプリ製造ガイド」

美白や透明感ケアを強化したいスキンケア業界が、注目しているのが「グルタチオン配合サプリメント」です。
化粧品による肌の外側のケアだけでなく、内側からのケアに取り組むことで、ブランドとしての価値訴求をさらに強化できるからです。
この記事は、
- 美白・透明感訴求のインナーケア商品を検討中の企画担当者
- スキンケア中心のブランドで、初めてサプリメントに挑戦したい方
- グルタチオンに注目しているが、製品化のイメージがまだ固まっていない方
に向けて、グルタチオンサプリのメリットや開発のヒント、製造の注意点などをご紹介します。
SUNAO製薬では、サプリメント・化粧品の受託製造を行っています。
サプリメントや化粧品の製造をお考えの方は、お気軽にお問い合わせください。
目次
なぜ今、グルタチオンサプリ製造を検討するブランドが増えているのか
グルタチオンを使ったインナーケア商品が注目されている背景には、消費者の美意識の変化や市場の成長があります。
ここでは、その背景と市場の動きを解説していきます。
美白・抗酸化・エイジングケアへの注目
スキンケアの次の一手として、インナーケアへの期待が高まっています。
特に美白・抗酸化・エイジングケアといった目的をもつ消費者は、基礎化粧品といったアウターケアだけでなく、インナーケアを求める傾向が強まっています。
そのため、美容を目的としたサプリメントの需要は確実に拡大しています。
美容だけじゃない、抗酸化・解毒への注目拡大
グルタチオンは美白だけでなく、体内の抗酸化や解毒を担う重要な成分です。
肝機能サポートや疲労感対策など、美容にとどまらない多面的な価値が注目されています。
特に美容意識の高い層では、「透明感+活力」のようなトータルケアへのニーズが高まっています。
市場動向と、インナーケア市場に広がる期待
インナーケア市場は拡大傾向にあり、特に「美容サプリメント」分野は成長が続いています。
独自性を出す手段として、グルタチオンは差別化されたインナーケア商品としておすすめな原料です。
グルタチオンってどんな成分?選ぶ前に知るべき基礎
グルタチオンは、システイン、グリシン、グルタミン酸の3つのアミノ酸から構成される成分で、体内でも合成されます。
白い粉末状の原料で、水に溶けやすい性質を持っています。
美白・抗酸化・肝機能サポートなど多面的な働きがあり、サプリメントや化粧品の原料として幅広く利用されています。
作用メカニズムと訴求ポイント(抗酸化・解毒作用など)
グルタチオンは、強い抗酸化作用と解毒作用を持つ成分です。
活性酸素から細胞を守り、肝臓での有害物質の分解にも関与しています。
美白効果では、メラニンの生成を抑える働きがあるとされ、透明感を保つサポート成分として注目されています。
なお、グルタチオンには「還元型」と「酸化型」の2種類があり、体内で抗酸化作用を発揮するのは主に「還元型」です。
そのため、サプリメントに採用する際は、安定性や効果実感のしやすさから、還元型グルタチオンが選ばれるのが一般的です。
他の美白成分との違い
グルタチオンは、ビタミンCやL-システインなど他の美白成分と異なり、内因性(体内で合成される)であり、かつ抗酸化・解毒という複数の働きを持つ点が特長です。
また、美白だけでなく、体全体の代謝改善や生活習慣サポートにもアプローチできる点が、企画設計の幅を広げてくれます。
差別化に使える組み合わせ設計例
グルタチオンは、単独でも有効ですが、他の成分との組み合わせによって差別化が可能です。
- ビタミンC:グルタチオンの酸化を防ぎ、相乗効果を生む
- セレン:抗酸化酵素を活性化し、抗酸化力を強化
- L-システイン:グルタチオンの前駆体として再合成をサポート
- ハーブ類(ウコン、マリアアザミなど):肝機能ケアとのコンセプトで展開可能
これらの組み合わせにより、美容+健康、抗酸化+透明感、など複数の訴求軸での企画が可能になります。
成分と形状の組み合わせ【表一覧】
ここでは、グルタチオンを配合する際に検討すべきサプリメント形状と、それぞれの特徴についてご紹介します。
適切な形状を選ぶことで、製品の品質やユーザー満足度が大きく左右されます。
各形状の特徴と適した形状の表をご紹介します。
【形状別】適性マトリクス表
それぞれの成分がどの形状に適しているかを把握することで、より安定性や吸収率に配慮した設計が可能になります。
処方の方向性やターゲット層の摂取シーンを考慮しながら、適切な組み合わせを選ぶための参考としてご活用ください。
成分 | 打錠 | ハードカプセル | ソフトカプセル | 液体 |
---|---|---|---|---|
グルタチオン | △ | ◎ | ○ | ○ |
ビタミンC | ◎ | ◎ | △ | ○ |
L-システイン | ◎ | ◎ | △ | △ |
セレン | ◎ | ◎ | △ | × |
脂溶性ビタミン類(AやEなど) | △ | ○ | ◎ | ◎ |
※◎:非常に適している ○:適している △:やや適していない ×:適さない
形状ごとの特徴
- 打錠:コストを抑えやすく大量生産向き。湿気や熱に弱い成分には不向き。
- ハードカプセル:匂いや味をマスキングでき、複数成分の配合に柔軟。
- ソフトカプセル:オイルベース成分に適し、酸化からの保護効果も高い。
- 液体:吸収が速く、即効性が訴求しやすい。酸化や沈殿への対応が必要。
サプリメントの各形状のメリット・デメリットなど、より詳しく知りたい方は、下記の記事をご参照ください。
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処方設計や製造の注意点
グルタチオンを実際に配合する際には、成分の性質や規制など、気を付けるべきポイントが多く存在します。
失敗しない商品づくりのために、事前に知っておきたい注意点をまとめました。
安定性・酸化に弱い
グルタチオンは酸化に弱く、不安定な成分です。
製造時には酸化防止対策(ビタミンCの併用、低酸素環境での処理など)や適切な包材(個包装など)選定が不可欠です。
吸収率を高める工夫が必要
グルタチオンは経口摂取時の吸収率が課題とされています。
リポソーム化や腸溶性カプセルなどの技術で吸収効率を高める工夫が可能です。
摂取量・含有量の目安
市販サプリメントでは、1日あたり100mg~300mg程度の配合量が一般的です。
臨床研究では、250mg~1000mgの範囲で摂取した例も報告されています。
なお、公的な推奨摂取量は現時点で設定されていませんが、安全性の観点から1000mg以下が推奨されます。
薬機法で注意すべき“効能表示”と表現ルール
サプリメントは食品であるため、「美白効果がある」「肝機能を改善する」といった効能表現は薬機法で禁止されています。
「透明感をサポート」「エイジングケア成分配合」など、機能を直接示さず、あくまでイメージを想起させる表現にする必要があります。
サプリメントに関連する薬機法については、別記事で解説していますので、そちらをご確認ください。
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グルタチオンサプリ製造までの流れと費用感
グルタチオンサプリの製造には、成分や形状選定だけでなく、製造の進め方や費用感を理解しておくことが重要です。
SUNAO製薬では、ヒアリングから納品まで一貫してサポートしており、初めての方でも安心してご依頼いただけます。
製造フローの基本ステップ
お問い合わせいただいた後の流れをご説明します。
- お問い合わせ・ヒアリング 製品コンセプトや希望成分、形状などをお伺いします。
- 企画・ご提案 処方設計だけでなく、パッケージや販路の方向性もご相談可能です。
- 試作・お見積もり 処方案で試作し、仕様に応じた見積もりをご提示します。
- 仕様決定・ご発注 仕様が固まると資材発注と製造スケジュールが確定します。
- 製造・納品 製造期間は平均2ヶ月です。納品後もアフターフォロー対応可能です。
製造費用とロットの目安
打錠やカプセルは比較的コストを抑えやすく、液体やゼリーはやや高コストとなる傾向があります。
目的や予算に応じて、成分や剤形、パッケージなどを選択しましょう。
ここでは、SUNAO製薬で製造できるサプリメントを一部、紹介します。
形状 | 最小ロット | 費用目安 | 納期目安 |
---|---|---|---|
ハードカプセル | 5万粒~ | 50万円~ | 約2ヶ月~ |
ソフトカプセル | 5万粒~ | 50万円~ | 約2ヶ月~ |
打錠 | 30kg~ | 60万円~ | 約1.5ヶ月~ |
※原料・配合により変動。詳細は個別相談を推奨。
詳しく知りたい方は、SUNAO製薬で製造できるアイテム一覧をご確認ください。
包装・デザイン費用も要確認
包装資材やデザインにもコストがかかります。
- チャック付き袋:30円~/枚程度
- パッケージデザイン:10万円~ が目安です。
製造前に押さえておきたい3つの準備ポイント
商品化に向けた準備段階では、設計・管理・表示ルールなど、あらかじめ整理しておくべき情報が多数あります。
このセクションでは、スムーズな製造のための準備ポイントを解説します。
製品設計に必要な準備情報
成分コンセプト、ターゲット、販売チャネル、希望小売価格など、製品設計に必要な基本情報は初期段階で整理しておくとスムーズです。
品質管理と薬機法への配慮
製造後の検査体制や表示ルールの整備も重要です。
製造パートナーと連携して、必要な分析・試験・表示文言のチェック体制を構築しておきましょう。
検討段階で整理しておきたい項目
- 目的と訴求軸(例:透明感、抗酸化)
- メイン成分と組み合わせ候補
- 想定形状と摂取シーン
- 希望価格帯と販売方法
- 必要なサポート(製造、薬機法、パッケージなど)
これらの検討を怠ると、開発途中や販売フェーズで大きなつまずきにつながりかねません。
「失敗しない商品開発と販売のコツをもっと知りたい」という方へ向けて、サプリメントの販売で失敗しない為の商品製造と販売のテクニックを解説した記事がありますので、ぜひご参照ください。
FAQ|グルタチオンサプリの製造を検討する際によくある質問
グルタチオンを用いた製品化に向けて、実際に寄せられることの多い質問とその回答をまとめました。 初めての製造を検討する担当者の疑問解消に役立つ内容です。
- グルタチオンサプリは医薬品とどう違うのですか?
- 医薬品は疾病の治療や予防を目的とするのに対し、サプリメントはあくまで健康補助食品です。そのため、効果効能の表現に制約があり、薬機法に準拠した表現が必要です。
- グルタチオンサプリは、国内製造できますか?
- 国内でもサプリメントの製造可能です。原料の調達や加工法によって安定性が左右されるため、実績あるOEMメーカーとの相談が重要です。
- 美白以外の訴求でも使えますか?
- 抗酸化や肝機能サポート、疲労感対策など、透明感に加えて多面的な訴求が可能です。(※薬機法に準じた表現が必要です)
- 小ロットでの試作や製造もできますか?
- 可能です。まずは試作や小ロットで市場テストを行い、ニーズを確かめることも戦略の一つです。
ブランド初の“美白サプリ”をかたちにするために
グルタチオンは、美容・健康両面での訴求力を持ち、ブランドの新たな軸をつくるインナーケア素材として非常に有望です。
処方設計や形状選定、表現の工夫を通して、ただ作るだけでなく「選ばれる理由」を組み込んだ商品企画を目指しましょう。
インナーケア商品の第一歩を踏み出すブランドにとって、本記事が企画・製造を前進させるヒントとなれば幸いです。
SUNAO製薬では、サプリメントのOEM製造を行っています。
サプリメントの製造をお考えの方は、お気軽にお問い合わせください。