OEM(受託製造)コラム
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ホエイプロテインが高い!でも代替原料で安く作る方法あり

近年、ホエイプロテインの価格が高騰し、多くのブランドで原価が合わなくなるケースが増えています。
実際に、原料費の上昇により、これまでの構成では採算が取れないというご相談もいただいております。
プロテイン製造をお考えの方にとって、「どう原価を抑えつつ商品力を落とさないか」は大きな課題ですよね。
その解決策として、ホエイ以外の「代替タンパク質原料」を活用すれば、原価を抑えながら品質を維持することができます。
本記事では、プロテインの代替原料の特徴やコスト最適化のための選び方を解説します。
SUNAO製薬では、サプリメント・健康食品のOEM製造をお受けしております。製造をご計画中の方はお気軽にお問い合わせください。
目次
ホエイプロテインの代替原料とは?

ホエイが高騰している今、植物性や動物性、酵母など、さまざまなタンパク質原料がプロテイン開発の選択肢になっています。
これらの原料は、ホエイと比べて価格が安定しているものも多く、コスト調整しやすい点が大きなメリットです。
ただし、OEMメーカーによって取り扱い可能な原料が異なるため、「どの原料が使えるか」「価格帯はどうか」を事前に確認することが重要です。
取り扱い原料が違うだけで、作れる商品の方向性も大きく変わります。
ホエイプロテイン高騰が続く現状では、代替原料を前提とした商品設計がコスト調整のカギです。
代表的な代替タンパク原料
代替タンパク原料は、それぞれ性質と得意分野が異なります。
どの原料がどんな特性を持つのかを理解することで、原価と品質のバランスが取りやすくなります。
- ソイ:大豆原料のプロテイン。クセが少なく飲みやすい植物性の定番です。
- ピー:エンドウ豆原料のプロテイン。高タンパクで価格が安定していますが、ややクセがあります。
- ライス:米由来のプロテイン。クセがありますが、アレルギーが少ない原料です。
- 酵母:パン酵母原料のプロテイン。栄養価が高い一方、独特の風味があります。
- 鶏ささみ(チキンプロテイン):鶏肉由来。クセが少なく高タンパクで、動物性の新しい選択肢です。スープとの相性が良いです。
- コラーゲンペプチド:豚皮や魚皮由来。やや風味はあるものの、マスキングしやすく、タンパク質補助用途として使われます。
- きな粉:大豆由来。食品的で馴染みがあり、コストを大きく抑えられます。ただ、タンパク質含有量は30~40%程度と低いため、あくまで補助的役割です。
これらの特徴を「価格」「味」「用途」の軸で整理しておくと、原価を抑えつつ狙いどおりの商品設計がしやすくなります。
特にホエイ高騰時には“代替原料の選び方”がそのまま原価戦略の要になります。
コスト最適化に役立つ代替原料の特徴比較

代替原料を選ぶ際は、価格だけでなく、ターゲットに合わせて「味」「溶けやすさ」「供給安定性」「アレルギーの有無」など、多角的に比較する必要があります。
原料の特徴を理解しておけば、どの原料を使うべきかが明確になり、最適な原価設計ができます。
主な原料の比較ポイントは次の通りです。
| 原料 | 価格 | クセ | 溶け |
|---|---|---|---|
| ピー | ○ | 強 | ○ |
| ライス | ○ | 中 | △ |
| ソイ | △ | 弱 | ○ |
| 酵母 | △ | 強 | ○ |
| きな粉 | ◎ | 弱 | ○ |
| 鶏ささみ(チキン) | ○ | 弱 | ○ |
| コラーゲンペプチド | ○ | 弱 | ○ |
比較する際は「価格そのもの」よりも、「タンパク質含有量をふまえた実質コスト」で判断することが重要です。
原価を抑えるための代替原料の選び方

プロテイン代替原料を使えば安くできるからといって、安い原料をただ入れれば良いわけではありません。
プロテインは「ターゲット」「タンパク質量」「味づくり」などの観点から設計することで、初めて魅力的な商品になります。
ここでは、失敗を避けるために重要な3つの選び方をご紹介します。
1.価格が安定している原料を選ぶ
ピーやライス、鶏ささみなどは現在の市場で比較的価格が安定しています。
ホエイのように価格が急上昇するリスクが低く、原価変動が比較的少ない点がメリットです。
さらに、きな粉やコラーゲンペプチドなどの素材は“コスト調整材料”として活用しやすく、複数の原料をブレンドすることで味と価格のバランスを取りやすくなります。
特に「供給が安定しているか」は、発売後の原価リスクを抑えるうえで重要な視点です。
2.必要なタンパク質量を満たしながらコスト調整する
原料は「高い・安い」という値段だけで判断してしまうと、かえってコストが上がる場合があります。
なぜなら、原料ごとにタンパク質の含有量が大きく違うためです。
タンパク質含有量が高い原料なら、必要なタンパク質を少ない量でまかなえるため、一見高く感じても、実際にはお得になることがあります。
原料選びは “どれだけ効率よくタンパク質を確保できるか” を基準に考えることが重要です。
この視点を持つことで、「本当に高い原料」と「実はコスパの良い原料」を正しく見分けられるようになり、必要なタンパク質量をしっかり満たしながら、無駄なコストを抑えた配合ができるようになります。
3.ターゲットに合わせた調合をする
ターゲットによって、求めている効果や必要なタンパク質量は大きく異なります。
そのため、どのユーザーにも同じ原料を使ってしまうと、ある人には成分が過剰で、別の人には足りないという状態が起こります。
例えば、筋力アップを求める人と、美容目的の人では必要なタンパク質量も、向いている原料も違います。
ターゲットに合っていない処方は「原価が上がる」だけでなく、ユーザーにとって価値が伝わりにくくなるというデメリットがあります。
ターゲットが求める効果に合わせて必要量を整理することで、ムダなコストを避けながら、満足度の高い処方にできます。
ターゲットに応じた原料選び(比較表)

ターゲットを明確にしてから原料を選ぶことで、余計な原価をかけずに済み、企画の方向性もブレにくくなくなります。
以下は、代表的なターゲットとおすすめ原料の例です。
| ターゲット | 必要な仕様 | おすすめ原料(例) |
|---|---|---|
| トレーニー男性向け(筋力アップ) | 高タンパク・コスト効率・多少の風味のクセは許容 | ピー、チキン、ライス |
| 美容・ダイエット志向向け | 飲みやすさ・美容成分との相性・溶けやすさ | ソイ、コラーゲンペプチド、きな粉、ライス |
| 初心者・ライトユーザー向け | やさしい味・溶けやすさ・クセが弱い | ソイ、チキン |
| ヴィーガン(植物性100%) | 植物性のみで高タンパク・クセ調整・溶解対策 | ピー、ライス、ヘンプ |
価格×品質が両立した成功パターン

代替原料の活用で、価格を抑えながら品質を確保できるブレンド例をご紹介します。
これらは実際に多くのブランドで採用されている成功パターンです。
ソイ70%+ピー30%
クセが弱いソイで飲みやすさを確保しつつ、ピーでタンパク質量と価格安定性を強化できます。
植物性の中でも非常にバランスの良いブレンドです。
チキン+コラーゲンペプチド
チキンプロテインは高タンパクでクセが少なく、扱いやすい点が魅力です。
コラーゲンペプチドを加えることで飲みやすさが向上し、美容訴求も加えられます。
酵母+チキン(スープ系プロテイン)
酵母の旨味を活かしつつ、チキンを合わせることで食品系のプロテインとして仕上げられます。
置き換えダイエットや食事系のニーズにぴったりです。
リピート率を左右するのは“おいしさ”です

プロテインの購入動機として価格は重視されますが、継続購入に直結するのは「おいしさ」です。
代替原料はホエイと比べてクセが強いものが多いため、同じ味づくりをすると飲みにくくなる場合があります。
特に「植物性はおいしくないのでは?」と不安に感じているユーザーも多く、味づくりの良し悪しがリピート率を大きく左右します。
そのため、原料特性に合わせた味設計が必須になります。
甘味、香り、溶けやすさ、食感などを調整し、飲みやすさを高める技術がOEMメーカーの腕の見せどころです。
SUNAO製薬は、植物性・動物性どちらのプロテインでも飲みやすさを維持しながらコストを抑える設計を得意としています。
プロテイン代替原料でも満足度の高いプロテインづくりで定評があります。
味にこだわりたい方はお気軽にご相談ください。
代替原料のプロテインOEMで注意すべきポイント

代替原料はホエイとは性質が異なるため、処方や製造で気をつけるポイントがあります。
ここを理解しておくと、試作の失敗が減り、原価と味のバランスも取りやすくなります。
溶けにくさ・ダマ発生のリスク
ライスはホエイより流動性が低く、ダマになりやすい原料です。
造粒や粒度調整で改善できますが、事前にOEMメーカーと仕様を確認しておくことが大切です。
原料ごとの配合上限
クセが強い原料は入れすぎると味が崩れ、逆に含有量が低いと狙ったタンパク質量を満たせません。
味・タンパク質量・コストのバランスを取るために、原料ごとの限界値を踏まえた処方設計が必要です。
コスト優先の原料選定による味の破綻
代替原料はクセが出やすく、ホエイと同じ考え方で味付けすると、まとまりません。
価格だけで原料を決めず、味づくりまで含めた処方にすることで“飲みにくい”失敗を防げます。
メーカーごとに異なる試作条件・取り扱い原料
代替原料は扱いに特徴があるため、メーカーごとに得意・不得意が分かれます。
試作回数、最小ロット、取り扱い原料などは初期段階で確認しておくと、条件に合ったところを再度探す手間が減ります。
特に「代替原料の試作経験があるか」は、OEMメーカー選びの重要なチェックポイントになります。
よくある質問(FAQ)
- 代替原料だけで十分なタンパク質量を確保できますか?
- ピーやチキンなど高タンパク原料を活用したり、配合割合の調整によって、ホエイと同等の設計も可能です。
- 販売価格を上げずに原価を調整できますか?
- ブレンド構成や高タンパク原料・低コスト原料を活用することで調整できます。
- 植物性プロテインの飲みにくさは改善できますか?
- 商品仕様や味づくりの工夫によって大幅に改善できます。SUNAO製薬OEMは、プロテインの味付けに定評があります。美味しいプロテインの処方設計にお悩みの際にはご相談ください。
- OEMではどのような流れで進みますか?
- ヒアリング→処方設計→試作→見積→調整→製造依頼という流れで進行します。
プロテイン代替原料でコストと価値を両立

ホエイプロテインが高騰している今でも、代替原料をうまく活用すればプロテイン原価を大きく抑えられます。
特に、原料ごとの特徴や“必要なタンパク質量を効率よく満たす選び方”を理解することで、無駄な原価をかけずに商品づくりができるようになります。
また、ターゲットごとに必要なスペックが異なるため、代替原料を理解しておくことは“コストと品質のちょうどいいバランス”を取る上でも大きな武器になります。
SUNAO製薬は、代替原料を使ったプロテインであっても、原価を抑えながら飲みやすさを両立させる設計を得意としています。
タンパク質代替原料でのプロテインのOEM製造をご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。
