OEM(受託製造)コラム
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サプリメント製造OEMの原料高騰対策|失敗しない原料選定の考え方

近年、原料価格の高騰が続き、サプリメント製造OEMの原価に大きな影響を与えています。
「カカオが想定より高い」「抹茶を入れたいけれど原価が合わない」「プロテインの価格がここまで上がっているとは思わなかった」と、サプリメントの製造見積もりを見て一度手が止まるという場面も珍しくありません。
その結果、「サプリメントを安く作る方法」と検索される方も増えており、皆さん悩まれています。
ただ、原料価格の問題は単純なコスト削減だけで解決できるとは限りません。
原料が高騰している今だからこそ、価格だけで製造を諦める判断をして後悔しないために、まず原料の役割を整理することが重要です。
本記事では、
- サプリメント原料が高騰している背景
- 原料が高いと感じたときの判断方法
- OEMメーカーと話す際に押さえておきたい視点
を、実務目線で分かりやすく解説します。
SUNAO製薬では、サプリメント・健康食品のOEM製造を承っております。製造をご計画中の方はお気軽にお問い合わせください。
目次
なぜサプリメント原料は高騰するのか

原料価格の上昇は、個別のトラブルというより、様々な要因が絡み合った変化の影響が大きいです。
- 気候変動による不作
- 世界的な健康志向の高まりによる需要増加
- 為替・関税の変動
- 物流コスト・エネルギーコストの上昇
これらの要因が重なり、価格水準そのものが変わってきています。
「以前はこの価格だった」という感覚とのギャップが、判断を難しくしているのが現状です。
特に近年は、
- カカオ
- ホエイプロテイン
- 抹茶(焙じ茶など茶葉由来の原料)
- ビルベリー
- コーヒー
などで価格上昇が目立っています。
まずは、価格上昇が一時的なものではない可能性があることを前提に、企画を考える必要があります。
原料が高いと感じたときの、サプリメント企画の考え方

原料が高いとき、多くの方がまず考えるのは、
- 削れないか
- 外せないか
という方向です。
ただ、その前に一度立ち止まって整理してほしいことがあります。
それは「その原料は、商品にとってどんな役割を持っているか?」ということです。
価格だけを基準にすると、後から「やはり残しておくべきだった」と感じることがあります。
一方で、なんとなく入れていた原料であれば、設計を見直すきっかけにもなります。
判断を急ぐよりも、まずはその原料の位置づけを明確にすることが重要です。
原料を整理するための共通チェックポイント
「変わりが利かない外せない原料なのか」を判断するためには、次の視点で整理してみてください。
- 原料名そのものが購入理由になっているか
- 商品コンセプトの中核を担っているか
- 価格が上がっても、使う必要性があるか
- 他の原料で役割を代替できるか
この視点で考えると、「高いからどうするか」ではなく、「この原料をどう扱うか」という視点に変わります。
ここが整理できると、その後の決断もスムーズになります。
原料が高くても、費用を抑えて作るための解決策

原料を使い続けながら調整する方法もあります。
例えば、
- 使用量の調整
- 配合バランスの見直し
- 訴求内容の整理
などです。
ここで大切なのは、「どこまで調整できるのか」を把握することです。
設計次第でコストを抑えられることもありますが、過度な削減は商品価値を損なう可能性もあります。
価格と価値のバランスを見ながら判断することが重要です。
代替原料で置き換えて製造する方法

場合によっては、当該原料を使わない設計も選択肢になります。
ただし、単純な置き換えではなく、
- 味・香り
- 見た目
- イメージ
- 機能
といった要素を分解して考えることが必要です。
「何を守りたいのか」が明確になると、代替の方向性も見えやすくなります。
原料別に考える、現実的な判断方法

ここからは、各原料ごとに判断方法を整理していきます。
プロテインについては、プロテイン代替原料の特徴やコスト最適化のための選び方についてまとめた記事がございますので、そちらをご参照ください。
カカオ
カカオを使うべきかの判断方法
- チョコ味・カカオ訴求が商品価値の中心の場合は、カカオを使う
- ブランドの世界観に関わる原料であれば使用する
カカオを費用を抑えて使う場合
- カカオ使用量の見直しを行う
- 味付け・風味設計で補完する
- 他の香味素材と組み合わせる
カカオの代替原料で作る場合
- キャロブ
- チョコ風味香料
- ロースト香素材
- キャラメル系フレーバー
- カラメル色素
抹茶
抹茶を使うべきかの判断方法
- 「抹茶」のネームバリュー自体が訴求軸になっている場合は、抹茶を使用する
- 「和のイメージを訴求したい商品」などコンセプト的に外せないケースでは抹茶を使う
抹茶を費用を抑えて使う場合
- 抹茶グレードや抹茶含有量を見直す
- 色・香り・味の役割を分解して調整する
- 他の和素材と組み合わせる
抹茶の代替原料で作る場合
ビルベリー
ビルベリーを使うべきかの判断方法
- ビルベリーの実績や信頼性が価値になっている場合は、ビルベリーを使う
- アイケア設計の中心原料であれば、使用する
ビルベリーを費用を抑えて使う場合
- ビルベリー配合量を調整する
- 他アイケア原料の併用で使用量を分散する
- 複合設計へ転換する
ビルベリーの代替原料で作る場合
コーヒー
コーヒーを使うべきかの判断方法
- 嗜好性が商品価値の中心であれば、コーヒーを使用する
- 風味の一要素として活用している際には使用する
コーヒーを費用を抑えて使う場合
- コーヒー使用量の見直しを行う
- 風味設計を調整する
- 他香味素材と組み合わせる
コーヒーの代替原料で作る場合
- コーヒー香料
- チコリ
- 麦茶
- ルイボス
- デーツの種
- ロースト香素材
原料が高騰する今、OEMメーカーと相談しておきたいポイント

価格変動が起こりやすい時代だからこそ、以下の内容をOEMメーカーと確認しておくと、後でトラブルになりにくいです。
- 見積もり時点での原料価格の前提
- 見積もりの有効期限
- 価格変動の可能性の有無
- 価格変動時の対応方法
- 将来的な代替設計の可能性
価格そのものよりも、「前提条件」を共有しておくことが、価格変動後の対応をスムーズにできます。
OEM相談の場では、単に価格を下げることを求めるのではなく、「どう設計すれば価値を保てるか」という視点で話を進めると、建設的な議論になりやすいです。
よくある質問
- 原料が高騰している場合、その原料は使わない方がよいのでしょうか?
- 必ずしもそうとは限りません。価格だけで判断すると、商品の中核となる価値まで削ってしまう可能性があります。まずは「その原料が商品にとってどんな役割を持っているのか」を整理することが重要です。役割が明確になれば、使い続けるべきか、設計を工夫するべきか、代替するべきかの判断がしやすくなります。
- 原料が高いと、OEMメーカーの見積もりが高すぎるのではと不安になります。
- 原料高騰が続いている現在、見積もりが上がること自体は珍しくありません。ただし重要なのは、「どの原料を、どの前提価格で計算しているのか」を確認することです。原料価格の前提や有効期限を共有しておくことで、後からのトラブルを防ぎやすくなります。不明点をそのままにしないことが、失敗を避けるポイントです。
- 代替原料に切り替えると、商品の価値が下がりませんか?
- 代替原料の選択は、単純な置き換えではなく設計の再整理です。何を守りたいのか(味・機能・イメージなど)を明確にした上で設計すれば、価値を維持することは可能です。むしろ、曖昧なまま高コスト設計を続けるほうが、長期的にはリスクになります。
- 原料高騰の中で一番避けるべき失敗は何ですか?
- 最も避けたいのは、「価格だけを見て判断してしまうこと」です。
- 十分に整理せず原料を外す
- 無理に配合量を減らして商品価値を下げる
- 前提条件を確認せずに契約を進める
こうした判断は、後から修正が難しくなる場合があります。価格に焦るよりも、役割と前提条件を整理することが、失敗を防ぐ近道です。
- 相談するタイミングは、どの段階がよいですか?
- 原料選定や設計が固まりきる前の段階がおすすめです。ある程度方向性が見えてから相談する方がスムーズではありますが、「原価が合うか不安」「この原料で問題ないか迷っている」という段階でも問題ありません。早い段階で前提条件を確認しておくほうが、後戻りを防ぎやすくなります。
まとめ

原料価格の高騰は、どう頑張っても避けにくい現実です。
しかし、判断の軸を整理すれば、選択肢は一つではありません。
- 希望の原料を使い続ける
- 工夫してコストを下げる
- 代替原料を使用する
いずれも状況によって正解になり得ます。
価格に振り回されず、原料の役割を基準に整理しておくことが、後から「やり直し」にならないための第一歩です。
整理しても迷いが残る場合は、早い段階で条件を整理し、選択肢を確認しておくことをおすすめします。
OEMメーカーという製造の専門家に相談し、判断材料が増えるだけでも、次の一歩は踏み出しやすくなります。
SUNAO製薬ではサプリメントのOEM製造をお受けしております。製造をご計画中の方はご相談ください。
