OEM(受託製造)コラム
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サプリ仕入れの利益が残らないとき|卸とOEMの利益率の比べ方

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サプリメント・健康食品の仕入れ販売では、売上が立っていても手元に利益が残りにくいことがあります。
また、仕入れ先からの卸値が上がっても、販売価格を上げにくく、利益が減ってしまう、という悩みもよく聞きます。
本記事では、例をもとに、掛け率ベースの仕入れ商品とOEM商品の利益率の差(改善幅)を解説しています。
以下の関連記事も参考に、仕入れ販売からオリジナルサプリ販売に切り替えるかどうかご検討ください。
- オリジナルサプリOEMへの切り替えの判断基準の全体像
関連記事「サプリ仕入れの利益が残らない・差別化できないとき|サプリメントOEMに切り替える判断基準」 - メリット:差別化・カスタマイズ
関連記事「仕入れ品で差別化に課題を感じるとき|サプリOEMならカスタマイズで差をつけられる」 - メリット:販売設計(表現・販路・価格)
関連記事「仕入れ先の制約で売りにくいとき|サプリOEMなら売り方を自由に設計できる」 - オリジナルサプリOEMが向くケース、向かないケース
関連記事「サプリOEMのデメリットから考える|仕入れのままでよい人・切り替えた方がよい人」
SUNAO製薬では、サプリメント・健康食品のOEM製造を承っております。
自社商品での製造・販売実績があるため、売る場所を前提にしたオリジナルサプリOEMへの切り替えの相談ができます。
製造をご計画中の方は、お気軽にお問い合わせください。
利益率が高いのは卸よりオリジナルサプリ|結論

条件が揃う場合、卸・仕入れ販売よりオリジナルサプリOEMの方が利益率は高くなりやすいです。
理由は、仕入れ販売は掛け率で卸値が決まるため、自分で原価を下げることができないのに対し、オリジナルサプリOEMは製造原価率を設計できるためです。
仕入れ商品の卸値には、メーカーや卸の利益・手数料が含まれています。
オリジナルサプリOEMは、メーカーや卸の利益・手数料が乗らないため、同じ販売価格でも省けた分がそのまま粗利になります。
ただし、月間販売数量や初回ロットの条件によっては、利益率が上がらない場合もあります。
次の章では例をもとに計算します。
自社の掛け率・原価率・月間販売数量と照らし合わせてみてください。
仕入れ販売の掛け率と利益の関係

仕入れ販売(卸・店舗販売・ECなど)では、卸値を「掛け率」で考えることが多いです。
掛け率から粗利の目安が出て、そこから諸経費を引いた残りが手元に残る利益です。
掛け率とは?
掛け率とは、販売価格に対する卸値の割合です。
本記事でいう「販売価格」は、お客様(エンドユーザー)に販売する価格を指します。
たとえば販売価格5,000円の商品を6掛けで仕入れると、卸値は3,000円になります。
ここでは、仕入れ販売の利益を掛け率、OEMの利益を原価率(製造原価÷販売価格)で比べます。
粗利の見方
ここでは、自分が仕入れている側から見た掛け率で説明します。
まず見るのは、商品そのものの利益(粗利)です。
粗利は、販売価格から卸値を引いた金額です。
卸値は「販売価格 × 掛け率」なので、先ほどの例では次のとおりです。
粗利 = 5,000円 −(5,000円 × 0.6)= 2,000円
粗利率は、1 − 掛け率で見られます。
6掛けなら、1 − 0.6 = 0.4、つまり約40%です。
ここから送料・手数料・広告費を引いて手元に残るのが利益です。
粗利だけ見ると、手元に残る利益を高く見積もりがちなので、諸経費まで含めて確認してください。
販売価格まで含めた見方は、関連記事「サプリの販売価格の決め方|利益を確保する価格設定」も参考にしてください。
仕入条件が悪くなりやすい理由
利益が残りにくくなるきっかけは、次のような取引条件の変化です。
- メーカー・卸が掛け率を改定する(例:6掛け→7掛け)
- 販売価格は据え置きのまま、卸値だけが上がる
- 卸値が上がっても、販売価格や店舗への販売単価を上げにくい
これらが重なると、売上が伸びていても手元に残る利益は減ります。
掛け率が良い条件でも、送料・手数料・広告費まで含めると利益が残らないこともあります。
大切なのは、自分がいくらで仕入れ、いくらで売っているかです。
今の掛け率と卸値を当てはめて、1個あたりの粗利を計算してみてください。
自社OEMの原価率と利益の関係

オリジナルサプリOEMの際の粗利は、次の式で整理できます。
販売価格 − 製造原価
仕入れ販売の掛け率と比較するときは、OEM側を原価率(製造原価÷販売価格)でそろえると判断しやすくなります。
サプリメントOEMでは、原価率20〜30%を一つの目安として考えます。
より詳しい考え方は、次の記事も参考にしてください。
商品を製造販売する上で、適切な利益を出す為に原価は必ず意識しなければいけません。 商品の販売は、仕入れ商品と自社で製造したオリジナル商品の2種類がありますが、仕入れ商品は原価がほぼ決まっている事から思うような利益を確保できないのが現状です[…]
初回ロットの費用は、まとめて見たあとに1個あたりに割って確認してください。
広告費・人件費・手数料も入れて、利益を見積もりましょう。
比較例|掛け率ベースの仕入れ商品とOEM商品の利益率

販売価格を以下の条件にそろえた前提で、仕入れ販売とOEMの差を例をもとに解説します。
- 販売価格:5,000円で共通
- 仕入れ販売:6掛け(卸値3,000円)
- OEM:製造原価率30%(製造原価1,500円)
要点|利益率の違い
- 仕入れ販売の粗利:2,000円(約40%)
- OEM直販イメージの粗利:3,500円(約70%)
- 差:+1,500円(約1.75倍、+30ポイント)でOEMの方が利益率は高い
自社の数字に置き換えるときは、次の式が使えます。
- 仕入れ販売の粗利 = 販売価格 ×(1 − 掛け率)
- OEM直販の粗利 = 販売価格 ×(1 − 原価率)
- 1個あたり改善幅 = 販売価格 ×(掛け率 − 原価率)
例:販売価格3,000円・7掛け・原価率30%なら、改善幅は1個あたり1,200円です(3,000 ×(0.7 − 0.3))。
この数字は前提条件で変わるため、自社の掛け率・原価率に置き換えて確認してください。
何個売れたらメリットが出やすいか
ただし、この粗利の違いだけで切り替えを判断するのは危険です。
実際は、初回ロット量と月間販売数量のバランスで、在庫保管料や資金の負担が変わります。
月間の利益差は、次の式で見られます。
月間の利益差 = 1個あたり改善幅 × 月間販売数量 − OEM切り替えで増える固定費
この値が0より大きければ、OEMに切り替えた方が利益は残ります。
0以下なら、仕入れ販売の継続か、条件の見直しを優先してください。
この例だと改善幅は1個あたり+1,500円です。
OEM切り替えで増える固定費を月5万円と置くと、月34個前後が一つの目安になります(50,000円 ÷ 1,500円)。
ここでいう固定費には、在庫保管料、追加の外注費や人件費、パッケージ保管・管理費などが含まれます。
実際の判断方法
SUNAO製薬では、粉末(プロテインなど)を1袋300gで作る場合、初回ロットは500袋から製造可能です。
まず、いまの月間販売数量をもとに整理してください。
- 月100袋なら、初回500袋は約5か月で捌けます
- 月42袋未満なら、賞味期限1年の中で売り切れるかが先に気になるラインです(500袋 ÷ 12か月)
在庫と利益の判断ラインは、分けて見るとわかりやすいです。
- 在庫ライン:月42袋(500袋 ÷ 賞味期限12か月)
- 利益ライン:月34袋前後(固定費5万円 ÷ 改善幅1,500円)
固定費を5万円で仮置きすると、卸継続との差は次のイメージです。
- 月100袋:+10万円
- 月42袋:+1.3万円
- 月30袋:-0.5万円
利益ラインの目安である月34袋前後を下回る場合は、粗利差があっても在庫保管料や資金の負担で手元利益が逆転しやすくなります。
自分の販売ペースで、初回ロットをいつ売り切れるかと、月34袋前後を維持できるかを先に確認してから判断しましょう。
比較するときに揃える前提

前提がずれていると、利益差は正しく判断できません。
まず次の7項目をそろえてください。
- 販売価格は同じ前提か
- 今の掛け率(または卸値)
- OEMの製造原価(見積または幅)
- 販路は同じか、新しく増やすか
- 返品・欠品・サンプル・手数料・在庫保管料を両方に同じだけ入れたか
- 月間販売数量は実績ベースか
- 初期費用を1個あたりにどう割り付けたか
そろえたら、次の順番で判断します。
- 1個あたりの粗利は増えるか
- 販売費用まで入れても、月次で利益が残るか
- 初期費用を含めても、許容期間で回収できるか
3つとも「はい」なら、オリジナルサプリOEMへの切り替えを前向きに検討できます。
どれか1つでも「いいえ」なら、今は仕入れ販売の継続も選択肢に入れつつ、条件を調整して再計算してください。
条件の再設計が必要な場合は、現在の掛け率・想定ロット・販売チャネルをもとに、SUNAO製薬へ相談してみるのも一つの方法です。
月間販売数量・ロットで例のメリットが消えるとき

ここまでの比較は、1個あたり粗利の差を中心に見た結果です。
最終判断では、数値だけでなく、在庫管理の手間、欠品時の対応、販促運用の負荷など、運用面のメリット・デメリットも合わせて確認してください。
オリジナル商品への切り替えが向くケース・向かないケースは、次のOEMデメリット記事で詳しく整理しています。
オリジナルサプリOEMのメリットだけを見ると、「仕入れ販売から切り替えたい」方向に偏りやすくなります。 本記事は、サプリメント・健康食品を仕入れ・店舗販売・卸などで販売している事業者向けに、オリジナルサプリOEMのデメリットから、仕入れ販[…]
よくある失敗と対策

よくある失敗と対策を以下の表にまとめています。
| よくある失敗 | 対策 |
|---|---|
| どんな条件でも、卸よりオリジナル商品の方が利益率は高いと考えてしまう | 利益率は固定で見ず、掛け率・製造原価・月間販売数量を毎月更新して再計算する |
| 楽観的な販売価格だけで試算する | 販売価格は希望値ではなく、直近の実売価格で試算する |
| ロットを無視する | 初回ロットは「何か月で売り切れるか」を先に確認してから決める |
| 広告費・販管・手数料を片側だけ計上する | 広告費・販管費・手数料・在庫保管料は、仕入れ販売とOEMの両方に同じ条件で入れる |
| 既存在庫を無視して切り替える | 既存在庫は切り替え前に消化計画を作り、在庫と新商品が重なる期間の資金を見込む |
相談前に整理する数字

| 数字 | 例 |
|---|---|
| 販売価格または卸値 | ○円 |
| 今の掛け率(または卸値) | ○掛け/○円 |
| 月間販売数量 | ○個 |
| 変えたい点(任意) | 容量・味など |
| 初回で想像しているロット | ○個(未定でも可) |
数字が揃い、販路の見通しが立っている場合は、お問い合わせで具体化を進めるのも一つの方法です。
その際は「この記事の前提で試算したい」と伝えると、初回相談が具体的になりやすくなります。
まだ不安が残る場合は、次の記事もあわせてご確認ください。
- デメリットやリスクを確認したい方
関連記事「サプリOEMのデメリットから考える|仕入れのままでよい人・切り替えた方がよい人」 - 差別化や仕様づくりを確認したい方
関連記事「仕入れ品で差別化に課題を感じるとき|サプリOEMならカスタマイズで差をつけられる」 - 全体の判断基準を見直したい方
関連記事「サプリ仕入れの利益が残らない・差別化できないとき|サプリメントOEMに切り替える判断基準」
よくある質問

- 掛け率は売る側・仕入れる側のどちらの言葉?
基本は、仕入れている側から見た言葉です。
販売価格に対して、自分がいくらで仕入れているかの割合です。
卸す側が「〇掛けで卸す」と言うときも同じ数字を使いますが、主語が違います。
比較例は、仕入れている側の掛け率を起点にしています。
- 仕入れ6掛けとOEM原価率30%だと、利益はどう違う?
販売価格5,000円の例では、仕入れ粗利イメージ2,000円(約40%)、OEM直販イメージ3,500円(約70%)です。
詳細は本記事の比較表を参照してください。
- 例の改善幅は誰にでも当てはまる?
当てはまりません。
掛け率、原価、月間販売数量、手数料、ロットで変わります。
計算例は置き換え用として使ってください。
- 卸をしている場合、掛け率はどう読む?
今仕入れている条件の掛け率と、将来販売先に出す掛け率は分けて考えてください。
主に比較すべきなのは、今仕入れている側から見た掛け率です。
- 相談前にどの数字を持っていけばいい?
販売価格、掛け率(または卸値)、月の目安数量があれば十分です。
ロットは未定でも構いません。
まとめ

仕入れ販売は掛け率で原価が決まるのに対し、OEMは原価率を設計できるため、同じ販売価格でも1個あたりの利益に差が出ます。
計算例を参考に自社の数字を当てはめると、切り替えで利益がどう変わるかの目安がつかめます。
月間販売数量とロットの条件が合えば、今の販路はそのままで、仕入れ商品を自社ブランドに切り替えられます。
掛け率に左右されず、自分で原価を設計して利益を残せる状態に変わります。
SUNAO製薬では、サプリメント・健康食品のOEM製造を承っております。
自社オリジナルプロテインの製造・販売実績もあるため、販売を見据えた処方や価格設計から相談できます。
今の掛け率・販路・月間販売数量をお伝えいただければ、利益が残る設計を具体的にご提案できます。
製造をご検討中の方は、お気軽にお問い合わせください。





