OEM(受託製造)コラム
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最小ロットはなぜあるのか?
サプリメントや化粧品などの製造工場を探す際に、「最小ロットから承ります!」という文言をよく見かけます。
製造業界でよく使用される最小ロットについて分かりやすく説明したいと思います。
初めてサプリメントを作るという方はぜひ参考にしてみてください。
最小ロットとは
製造業界で言う最小ロットは、製造工場が1回に作る最小の製品の量を指します。
例えば、サプリメントを作る際に工場で機械を動かして一粒だけ作るということはしません。
ある程度の量を製造しないと、生産性が低くなってしまったり、機械が回らなかったりするからです。
そのため、〇〇カプセルの製造であれば1,000粒から作りますよ!というように最小の製造数である最小ロットを設けているのです。
「ロット」の意味と使われ方
ロット(Lot)とは「割り当てられたもの」という意味を持ちます。
製造や販売業界では製造単位、注文単位など様々な単位として使用されています。
ロット番号
製造業界で使用されるロット番号は、製造ラインごとに特定の番号を付けることによって、いつ製造し、どの製造ラインを使用したかを把握、管理するための番号です。
もし、その製造ライン中に不具合や不良品が発生した際には、ロット番号をもとに製造日や製造ラインを特定し、原因を究明したり、その製造ラインを使用した製品を回収したりすることができます。
購入ロット
製造の際だけでなく、販売・購入の際もロットが使用されます。
購入ロットは販売する側が取引先に対して指定する製品の数です。
在庫数やロットの管理、箱の入数、送料など様々な条件を考慮して販売する側が自由に設定できます。
もし最小ロットが無かったら
例えば最小ロットを設定せず、工場に「打錠のサプリメントを30粒作って」という依頼があったとします。
30粒の打錠のサプリメントを作るために工場は原料を仕入れなければなりません。
しかし、原料にも仕入ロットというものがあり、500gや1kgずつ仕入れなければなりません。原料によっては仕入ロットが10kgや100kgのものもあります。
つまり、30粒のサプリメントを作るために何キロもの原料を仕入れ、余った分は依頼者または工場(工場で今後利用予定がある原料の場合)が買取らなければならないのです。
また、サプリメントを作る機械にも最低入れなければならない原料の量が設定されています。その量を入れなければうまく成型できず、品質が担保できません。
品質の安定しない30粒のサプリメントにかかる費用は、数キロの原料代、機械を回すための費用、人件費、運送料などなど。トータルするととても高額なサプリメントになってしまうのです。
とても現実的ではありません。そこで、最小ロットの設定が必須事項になったのです。
工場によって最小ロットは異なる
最小ロットは100粒からなどといった定義はなく、製造する側が持っている機械の製造能力や条件などを元に設定します。
例えば、A工場はハードカプセルを1000粒から作れる機械を持っているため、ハードカプセルのサプリメントの最小ロットを1,000粒と設定しているとします。
対してB工場は、ハードカプセルを10,000粒から作れる機械を持つため最小ロットを10,000粒と設定します。
すると、同じハードカプセルでもA工場は1,000粒から、B工場は10,000粒からというように工場によって最小ロットに差が生じるのです。
最小ロットだけで見るとA工場の方が魅力的に感じますが、B工場の方は一度機械を回すだけで多くの製品が作れるので、1製品当たりの単価がコストダウンできる可能性があります。
SUNAO製薬では複数の契約工場がございますので、御社に見合った工場を選び出し、ご提案をさせていただきます。
SUNAO製薬で製造できる最小ロット
SUNAO製薬で取り扱っている各品目の最小ロットをご案内しております。
製造される品目に合わせて目安の費用も掲載しておりますので、ご希望のサプリメントや健康食品の製造コストの算出にご活用ください。
最小ロット以外にも製造に必要な情報を掲載しております。製造をご検討中の方はご確認ください。
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